こんにちは!春から初夏にかけて、水が張られた田んぼから響き渡る大合唱。「ゲコゲコ」「グルルル…」というカエルたちの鳴き声を聞くと、季節の移り変わりを感じてワクワクしてくる生き物好きの僕です。
日本の水辺の代表格であるトノサマガエルですが、彼らが一番よく鳴くのはどんな時期で、そもそもなぜあんなに大きな声を出しているのか、詳しく知っていますか?
カエルといえば「オスがメスを呼ぶために鳴く」のが常識ですよね。しかし、近年の研究によってトノサマガエルは「メスが鳴く」という、カエル界の常識を覆す大発見がありました!しかも、そのメスが鳴く理由が、なんと「オスからのセクハラ防止」だというから驚きです。
今回は、トノサマガエルの鳴き声の特徴から、オスとメスそれぞれの鳴く理由まで、知れば明日誰かに話したくなる、カエルの不思議な音声コミュニケーションの世界を徹底解説します!

トノサマガエルが「鳴く」季節と「鳴き声」の特徴
まずは、普段私たちが耳にしているトノサマガエルの声についておさらいしましょう。
大合唱が響く「時期」はいつ?
トノサマガエルが最も活発に鳴く時期は、彼らの繁殖期である4月から7月頃です。 ちょうど田んぼに水が入り、田植えが行われるシーズンとぴったり重なります。昼間も鳴きますが、特に夕暮れ時から夜にかけて、水面に浮かびながら大合唱を繰り広げます。
「グルルルル…」と響く声の仕組み
アマガエルが「クワックワッ」と甲高く鳴くのに対し、トノサマガエルの鳴き声は「グルルルル」「グルルッグルルッ」といった、少し低くて連続したような声が特徴です。 オスは喉の左右にある「鳴嚢(めいのう)」という袋を風船のように大きく膨らませ、そこで声を共鳴させることで、遠くまで響く大きな音を作り出しています。
そもそもなぜ?オスが「鳴く理由」
春の田んぼであれほど大音量で鳴き続けるのには、オスにとって命がけの理由があります。
恋の季節!メスへの熱烈なアピール
オスが鳴く理由の第一は、「自分の居場所をメスに知らせ、アピールするため(広告音)」です。 大きくて力強い鳴き声を出せるオスほど、健康で立派な遺伝子を持っている証拠。メスは数ある鳴き声の中から、自分の好みに合った強いオスを選び出し、声のする方へと近づいていきます。
オス同士の激しい「縄張り争い」
もう一つの鳴く理由は、他のオスに対する威嚇(いかく)です。 トノサマガエルのオスは、水面に1.6平方メートルほどの「自分の縄張り」を持っています。他のオスが自分の縄張りに入ってくると、「ここは俺の場所だぞ!出て行け!」と警告するために、鳴き声のトーンを変えて激しく鳴き立てます。

カエル界の常識が覆った!「メス 鳴く」って本当?
「カエルで声を出して鳴くのはオスだけ(メスは鳴嚢がないため鳴かない)」というのが、長年の生物学の常識でした。しかし、トノサマガエルは違ったのです。
大発見!トノサマガエルは「メス」も鳴いていた
日本の研究者によって、トノサマガエルのメスが繁殖期に「意味を持って鳴いている」ことが発見されました。 メスにはオスのような大きな鳴嚢(声の増幅器)がないため、野外で人間の耳にはほとんど聞こえないような小さな声ですが、確実に音を発してコミュニケーションを取っていることが分かったのです。
メスが「鳴く理由」はまさかのセクハラ対策!?
では、なぜメスは鳴くのでしょうか?その鳴く理由は、「オスからの無駄な求愛(セクハラ)を回避するため」だと言われています。 まだ卵を持っていなかったり、交尾の準備ができていないメスに対して、血気盛んなオスが強引に抱きつこうとすることがあります。そんな時、メスが鳴き声を発すると、オスは驚いたようにスッと身を引き、諦めて去っていくのです。 つまり、メスは声を使って「今は無理だからあっちに行って!」と拒絶のサインを出しているという、非常に賢くて面白い生態を持っているんです。

まとめ
トノサマガエルの鳴き声について、大切なポイントをまとめました!
- トノサマガエルが激しく鳴くのは、繁殖期である4月〜7月の時期。
- 鳴き声は「グルルルル…」という低い声で、オスは左右の鳴嚢を膨らませて鳴く。
- オスが鳴く理由は「メスへの求愛(恋のアピール)」と「縄張り争い」。
- なんとトノサマガエルはメスが鳴くカエルだった!(日本のカエルでは初の発見)
- メスが鳴く理由は、準備ができていない時にオスを追い払う「セクハラ防止」のため。
田んぼに響く大合唱は、ただのノイズではなく、オスたちの恋の駆け引きと、メスたちのシビアな品定めの声が交差する「婚活パーティーの会場」のようなものです。 次にトノサマガエルの声を聞いた時は、「オスが頑張ってアピールしてるな」「メスにフラれてないかな?」と想像しながら聞いてみると、もっと面白くなりますよ!


