フトアゴヒゲトカゲは、その愛らしい見た目とおとなしい性格から人気のあるペットですが、「何を食べるのか」「どのくらいの量を与えればいいのか」といった食事に関する疑問を持つ飼い主さんも多いはずです。野菜や昆虫、人工餌など、与える餌の種類や比率を間違えると健康に影響が出ることもあります。
特に生後3か月頃の「魔の3ヶ月」と呼ばれる時期は、餌の食いつきが不安定になりやすく、飼育初心者にとっては悩みどころです。本記事では、フトアゴヒゲトカゲの基本的な食性から、野菜や昆虫、人工餌の与え方、餌を食べない時の対処法まで、飼育のポイントをわかりやすく解説します。これを読めば、愛するフトアゴヒゲトカゲの健康で長生きする食生活をサポートするヒントがきっと見つかります。
フトアゴヒゲトカゲの基本食性
フトアゴヒゲトカゲは何を食べる?野生下での食事
フトアゴヒゲトカゲはオーストラリア原産のトカゲで、野生では主に昆虫やクモ、植物の葉や花、果物などを食べています。自然界では季節や地域によって食べるものが変わりますが、基本的には雑食性です。昆虫などの動物性たんぱく質で成長をサポートし、野菜や果物などの植物性食品でビタミンや繊維を摂取しています。
飼育下でも、この自然の食性を参考にすることが大切です。単一の餌だけでは栄養バランスが偏り、健康や寿命に影響する可能性があります。
飼育下で与えるべき餌の種類(野菜・昆虫・人工餌)
飼育下では以下の3種類をバランスよく与えることが推奨されます。
- 昆虫(動物性たんぱく質)
コオロギ、ミルワーム、デュビアローチなど。成長期のフトアゴヒゲトカゲは昆虫を多めに、成体は少なめに与えるのが基本です。 - 野菜(植物性食品)
ケール、チンゲン菜、パプリカ、ニンジンなどが安全です。色の濃い葉野菜を中心に与えると、ビタミンやカルシウムを補給できます。 - 人工餌(総合栄養食)
近年はフトアゴヒゲトカゲ用の人工餌もあり、栄養バランスを安定させやすいのが特徴です。昆虫や野菜と組み合わせて与えると、飼育がより簡単になります。
餌の与え方と注意点
年齢ごとの餌の割合と「魔の3ヶ月」とは?
フトアゴヒゲトカゲは成長段階によって必要な栄養バランスが変わります。
- 幼体(生後0〜6か月)
成長期のため、昆虫を多めに与えます。野菜は少量でも問題ありません。 - 若体(6か月〜1年)
昆虫の割合をやや減らし、野菜や人工餌を増やします。 - 成体(1年以上)
昆虫は週数回程度、野菜や人工餌を中心に与えることで健康を維持できます。
特に生後3か月頃は「魔の3ヶ月」と呼ばれ、急激な成長や環境変化で餌の食いつきが悪くなることがあります。この時期は焦らず、少量でも栄養バランスを考えた餌を与え、食べない場合は温度や照明など環境も見直しましょう。
餌の量・回数の目安と与え方のコツ
飼育下での餌の量や回数は以下が目安です。
- 幼体:1日2〜3回、体のサイズに合わせて昆虫を適量
- 若体:1日1〜2回、野菜を少し多めに
- 成体:1日1回、昆虫は週数回、野菜や人工餌は毎日
与え方のポイント
- 昆虫は動いている状態で与えると食いつきが良くなります。
- 野菜は小さく切り、消化しやすくする。
- 食べ残しは腐敗の原因になるため、必ず取り除く。
- 人工餌は水分を少し加えると食べやすくなることがあります。
野菜・昆虫・人工餌の選び方
フトアゴヒゲトカゲにおすすめの野菜と注意が必要な食材
フトアゴヒゲトカゲに与える野菜は、栄養価が高く消化しやすいものがおすすめです。
おすすめ野菜
- ケール、チンゲン菜、パプリカ、ニンジン
- モロヘイヤや小松菜などの葉物野菜
- 色の濃い野菜はビタミンやミネラルが豊富
注意が必要な野菜
- レタスや白菜など水分が多く栄養価が低い野菜は少量に
- ホウレンソウはシュウ酸を多く含むため、カルシウム吸収を妨げることがある
与える際は小さくカットして、食べやすい状態で提供することがポイントです。
昆虫の種類と人工餌だけで育てられるか
昆虫の種類
- コオロギ、ミルワーム、デュビアローチが定番
- 幼体には小さめの昆虫、成体にはやや大きめを与えると良い
- 事前にカルシウムパウダーをまぶすことで骨格の成長をサポート
人工餌だけで育てられるか?
- 最近は栄養バランスの整った人工餌もあり、昆虫や野菜と併用すれば飼育が簡単になる
- ただし、完全に人工餌だけで育てる場合は食いつきや個体差があるため、注意が必要
よくあるトラブルと対処法
餌を食べないときに考えられる原因と解決法
フトアゴヒゲトカゲが餌を食べない場合、いくつかの原因が考えられます。
考えられる原因
- 温度不足:消化能力が低下して食欲が落ちる
- 環境ストレス:新しいケージや騒音で警戒している
- 餌の好み:昆虫や野菜の種類が合わない
- 「魔の3ヶ月」期:幼体期の成長スパートで一時的に食欲が変動
解決法
- ケージ内の適温(昼間30〜35℃程度)を確認
- 餌を小さく切ったり、動かして興味を引く
- 好みの餌や新鮮な食材を与える
- ストレス源を取り除き、静かで落ち着いた環境を整える
健康寿命に関わる食生活のポイント
長生きさせるためには、食生活のバランスが非常に重要です。
- 栄養バランス:昆虫・野菜・人工餌をバランスよく組み合わせる
- カルシウム補給:骨格の健康を守るために、カルシウムパウダーを定期的に与える
- 水分補給:水入れや野菜から水分を摂取できるようにする
- 過食・偏食の防止:与えすぎや単一餌だけに偏らないよう注意
これらを守ることで、フトアゴヒゲトカゲの寿命は平均10〜15年ほどとされ、健康で長生きすることが可能です。
飼育の楽しみと注意点
餌を通してフトアゴヒゲトカゲはなつく?
フトアゴヒゲトカゲは餌やりを通して飼い主になつくことがあります。特に手から直接餌を与えることで、信頼関係を築きやすくなります。
ポイント
- 初めは手に慣れるまで時間をかける
- 餌は小さめにカットし、食べやすくする
- 焦らず、毎日少しずつ手から与えることで、警戒心が薄れます
ただし個体差があり、全てのフトアゴヒゲトカゲがすぐになつくわけではありません。気長に関係を築くことが大切です。
飼育難易度と初心者が失敗しやすいポイント
フトアゴヒゲトカゲは比較的飼育しやすいトカゲですが、注意点もあります。
初心者が失敗しやすいポイント
- 温度や照明管理の不十分による食欲低下
- 偏食による栄養不足
- 幼体期の「魔の3ヶ月」を見過ごしてしまうこと
- 水分不足や水入れの管理不足
飼育のコツ
- 餌の種類や量、回数を年齢ごとに調整
- 温度、照明、湿度を適切に管理
- 餌を通して信頼関係を築く
これらを意識することで、初心者でも健康で元気なフトアゴヒゲトカゲを長く飼育できます。
まとめ
フトアゴヒゲトカゲは雑食性で、野生では昆虫や植物をバランスよく食べています。飼育下では、昆虫・野菜・人工餌を組み合わせて与えることで、健康を保ち、寿命を延ばすことができます。特に幼体期の「魔の3ヶ月」は餌の食いつきが不安定になりやすいため、焦らず環境や餌の種類を工夫することが大切です。
餌を通して飼い主との信頼関係を築くことも可能で、手から与えることでフトアゴヒゲトカゲがなつくケースもあります。しかし、温度管理や餌の偏り、過剰な与えすぎなど、注意点も多いため、飼育初心者はポイントを押さえて慎重に管理しましょう。
本記事で紹介した餌の種類や与え方、トラブルへの対処法を参考にすれば、フトアゴヒゲトカゲの健康で長生きする生活をサポートできます。愛情と工夫をもって、あなたのフトアゴヒゲトカゲとの毎日をより豊かに楽しんでください。


