カナヘビを捕まえた、または飼い始めたときに、まず悩むのが「カナヘビは何を食べるのか」という点ではないでしょうか。虫しか食べないのか、家にあるもので代用できるのか、野菜や人工餌は与えても大丈夫なのか──初めての方ほど疑問が次々に浮かぶはずです。
カナヘビの食べ物は、基本的には昆虫が中心ですが、飼育環境や個体の状態によっては虫以外の選択肢が検討される場面もあります。しかし、誤った餌選びは食べない原因や体調不良につながるため、正しい知識を持つことがとても重要です。
本記事では、「カナヘビ 食べ物」をテーマに、野生・飼育別の餌の違い、カナヘビ食べ物ランキング、虫以外や家にあるもので代用できる餌、昆虫ゼリーや人工餌の可否、さらにはダイソーなどで手に入る餌事情まで、初心者にもわかりやすく解説します。
これからカナヘビを飼おうとしている方も、すでに飼育中で餌に悩んでいる方も、本記事を読むことで「何を、どのように与えるべきか」が明確になるはずです。ぜひ最後までご覧ください。
カナヘビの食べ物の基本知識
カナヘビは何を食べる?野生と飼育下の違い
カナヘビの食べ物を理解するうえで、まず押さえておきたいのが「野生での食生活」と「飼育下での餌」の違いです。結論から申し上げますと、カナヘビは肉食性の強い爬虫類で、主に動く小さな生き物を捕食して生活しています。
野生のカナヘビは、以下のような昆虫や小動物を自然に捕まえて食べています。
- コオロギ
- バッタ
- クモ
- ハエや小型の甲虫
- アリなどの小さな昆虫
これらはすべて「生きて動く獲物」であり、カナヘビは視覚を使って動くものを追いかけ、素早く捕食します。そのため、動かない餌や匂いだけの食べ物には反応しにくいという特徴があります。
一方、飼育下では自然と同じ環境を完全に再現することは難しいため、餌は人が用意する必要があります。一般的には、ペットショップや通販で入手できる生き餌(コオロギなど)が主流ですが、状況によっては冷凍餌や市販の代替食を検討するケースもあります。ただし、野生と同じく「食べ物の質」が健康に大きく影響するため、安易な代用は避けるべきです。
カナヘビの食性|完全な肉食なのか雑食なのか
「カナヘビは野菜や果物も食べるのか?」という疑問を持つ方も多いですが、結論としては、カナヘビはほぼ完全な肉食と考えて問題ありません。
カナヘビの消化器官は、昆虫などの動物性タンパク質を消化することに特化しており、野菜や果物を栄養源として積極的に利用する仕組みにはなっていません。そのため、以下のような食べ物は基本的に主食には不向きです。
- 野菜(レタス・キャベツなど)
- 果物
- パンや米などの人間の食べ物
一部で「野菜をかじる」「昆虫ゼリーを舐める」といった行動が見られることもありますが、これは栄養摂取というより、水分補給や偶発的な行動である可能性が高いとされています。この点については個体差もあるため、すべてのカナヘビに当てはまるとは断言できませんが、少なくとも野菜中心の飼育はおすすめできません。
健康的にカナヘビを飼育するためには、「動物性の餌を中心に考える」ことが基本です。次の章では、実際にどの餌がよく食べられているのかを、ランキング形式で詳しく解説していきます。
カナヘビの食べ物ランキング【定番~おすすめ】
カナヘビ食べ物ランキング|よく食べる昆虫ベスト
カナヘビの食べ物として最も安定して食いつきが良いのは、やはり生きた昆虫です。ここでは、飼育経験者の間でも定番とされる餌を、食いつきや栄養面を考慮したランキング形式でご紹介します。
第1位:コオロギ
カナヘビの餌として最も一般的で、食いつき・入手性・栄養バランスの面で優れています。動きが活発なため捕食本能を刺激しやすく、初心者でも扱いやすい点が特徴です。サイズを個体に合わせて選べるため、幼体から成体まで対応できます。
第2位:バッタ・イナゴ類
野生下でもよく捕食されている自然に近い餌です。運動量が多く、カナヘビにとって本能的に追いかけやすい獲物といえます。ただし、農薬の付着リスクがあるため、野外採集する場合は注意が必要です。
第3位:クモ・小型昆虫類
クモや小さな甲虫、ハエなども食べることがあります。ただし、毒を持つ種類や硬すぎる昆虫は避けるべきです。与える場合は安全な種類に限りましょう。
このように、**「動きがあり、捕まえやすい昆虫」**ほど、カナヘビの食べ物として適しています。
成長段階別に見るカナヘビの餌の選び方
カナヘビの餌選びは、成長段階に合わせることが非常に重要です。大きすぎる餌や硬い餌は、食べない原因やケガにつながることがあります。
幼体(赤ちゃん・若齢個体)
幼体のカナヘビには、以下のような小さく柔らかい餌が適しています。
- 極小サイズのコオロギ
- ショウジョウバエなどの小型昆虫
口に入らないサイズの餌は与えず、「頭幅より小さい餌」を目安にすると安全です。
成体(大人のカナヘビ)
成体になると、ある程度大きな昆虫も問題なく食べられるようになります。
- 中~大型のコオロギ
- バッタ類
- 栄養価を補うためのカルシウム添加餌
成体でも、餌の種類を偏らせず、複数の昆虫をローテーションすることで栄養バランスを保ちやすくなります。
なお、個体によって好みや食いつきには差があり、すべてのカナヘビが同じ餌を好むとは限りません。食べない場合は、餌のサイズや動き、環境温度なども見直す必要があります。
虫以外でカナヘビは何を食べる?
カナヘビが虫以外を食べるケースと注意点
基本的にカナヘビの食べ物は昆虫が中心ですが、飼育環境や状況によっては「虫以外のものを口にするケース」も見られます。ただし、これは主食として適しているという意味ではなく、あくまで例外的な行動である点に注意が必要です。
たとえば、以下のような場面で虫以外のものに反応することがあります。
- 餌不足が続いているとき
- 水分が足りていないとき
- 匂いや色に反応して誤って口にする場合
このような場合でも、虫以外の食べ物だけで飼育を続けることはおすすめできません。消化不良や栄養不足を引き起こす可能性があり、長期的には健康を損なうリスクがあります。
また、「食べた=安全」とは限らず、たまたま口にしただけで体内に負担がかかっている場合も考えられます。そのため、虫以外の餌は補助的・緊急的な対応に限るべきでしょう。
カナヘビ食べ物に野菜は使える?与えてよい・ダメな例
「カナヘビに野菜を与えてもいいのか?」という疑問は非常に多いですが、結論としては、野菜は主食にはならず、基本的には不要です。
一部で、以下のような野菜をかじる様子が見られることがあります。
- レタス
- 小松菜
- キャベツ
しかし、これらは栄養源として積極的に摂取しているわけではなく、水分を舐めているだけ、または偶然口にしている可能性が高いとされています。この点については研究データが十分にあるわけではなく、個体差もあるため、不確かな部分があることは否めません。
一方で、以下のような食べ物は避けるべきです。
- ネギ類(玉ねぎ・長ねぎなど)
- 味付けされた野菜
- 果物や甘い食べ物
これらはカナヘビの消化器官に負担をかけ、体調不良の原因となる恐れがあります。
野菜を与えるくらいであれば、霧吹きでケージ内に水分を補給したり、昆虫に水分を含ませるほうが安全で確実です。
家にあるもので代用できるカナヘビの餌
カナヘビの餌|家にあるもので使えるもの一覧
カナヘビを飼育していると、「すぐに昆虫を用意できない」「一時的に餌が切れてしまった」といった場面に直面することがあります。その際に気になるのが、家にあるものでカナヘビの餌を代用できるのかという点です。
結論から申し上げますと、家にあるものだけで長期間飼育することはできませんが、ごく短期間の応急対応として使える可能性のあるものは存在します。
代表的な例は以下のとおりです。
- 冷凍していた昆虫(解凍したもの)
- 昆虫ゼリーの表面を少量舐めさせる
- ペット用乾燥昆虫をふやかしたもの
ただし、これらは「動かない餌」であるため、カナヘビが興味を示さないことも少なくありません。ピンセットで動かすなどの工夫が必要になる場合があります。
人間の食べ物(肉・魚・ハムなど)を与えるのは、一見タンパク質がありそうに見えますが、塩分や添加物の問題があり、カナヘビの体には適していません。応急対応であっても避けるべきです。
応急対応としての代替食と長期使用のリスク
家にあるもので代用できたとしても、それを継続的に与えることはリスクが高いという点は理解しておく必要があります。
長期的に代替食を使い続けると、以下のような問題が起こる可能性があります。
- 栄養不足による成長不良
- カルシウム欠乏
- 食欲低下や拒食
特にカナヘビは、動く獲物を捕食することで食欲が刺激されるため、動かない餌ばかりでは餌そのものを食べなくなることもあります。
どうしても昆虫が用意できない期間が続く場合は、無理に代替食を与え続けるよりも、環境温度やストレス要因を見直し、早めに適切な餌を確保することが重要です。
市販の餌・人工餌は使えるのか
カナヘビに人工餌は適している?メリットとデメリット
近年、爬虫類向けの人工餌(ペレット状・顆粒状など)が市販されており、「カナヘビにも使えるのでは?」と考える方も少なくありません。しかし、結論としては、人工餌はカナヘビの主食には向いていません。
人工餌のメリットとしては、以下の点が挙げられます。
- 保存がきく
- 栄養設計がされている
- 生き餌が苦手な人でも扱いやすい
一方で、カナヘビにとっての大きなデメリットも存在します。
- 動かないため捕食本能が刺激されにくい
- 食べない個体が非常に多い
- 自然な食性とはかけ離れている
実際、人工餌を試してもまったく口にしないカナヘビは珍しくありません。無理に人工餌へ切り替えようとすると、拒食につながるケースもあります。
そのため、人工餌は「どうしても生き餌が用意できない場合の補助」程度に考えるのが現実的です。人工餌だけで健康に飼育できるかどうかについては、確かな情報は少なく、不確かな部分が多いと言わざるを得ません。
カナヘビに昆虫ゼリーは与えてもよいのか
昆虫ゼリーは、ダイソーなどでも手軽に入手できるため、「カナヘビの餌になるのでは?」と考えがちです。結論としては、昆虫ゼリーは主食にはならないが、補助的に使われることはあるという位置づけになります。
昆虫ゼリーを舐める理由としては、
- 水分補給
- 甘い匂いへの反応
などが考えられます。ただし、ゼリー自体を積極的に栄養源として摂取しているとは考えにくく、これだけで栄養を補うことはできません。
また、糖分が多いため、与えすぎると体調を崩す可能性もあります。使用する場合は、以下の点に注意が必要です。
- 常設しない
- ごく短時間・少量にとどめる
- 食べなくても無理に与えない
ダイソーなどで揃うカナヘビの餌事情
カナヘビの餌はダイソーで買える?おすすめ商品例
カナヘビの飼育を始めると、「できるだけ手軽に餌を揃えたい」「コストを抑えたい」と考える方も多いでしょう。その際によく話題になるのが、ダイソーなどの100円ショップでカナヘビの餌が買えるのかという点です。
結論から申し上げますと、ダイソーで主食となる生き餌を揃えることは難しいものの、補助的に使える商品は存在します。
比較的使われることが多いのは、以下のようなアイテムです。
- 昆虫ゼリー
- 乾燥ミルワーム(ペット用)
- ピンセットや餌皿
乾燥ミルワームについては、ふやかして動きを出すことで反応する個体もいますが、食いつきには大きな個体差があります。あくまで「緊急用・補助用」と考えるのが無難です。
一方で、ダイソーには飼育ケースや床材代用品など、餌以外の飼育用品が充実しているため、飼育環境づくりの補助として活用する価値は高いといえます。
100均アイテム使用時の注意点
100円ショップの商品は手軽で便利ですが、カナヘビの餌や飼育に使う場合は、いくつか注意すべき点があります。
まず、爬虫類専用品ではない商品が多いという点です。成分表示が曖昧なものや、想定外の添加物が含まれている可能性も否定できません。そのため、以下の点を意識しましょう。
- 成分が不明な餌は与えない
- 「昆虫用」「ペット用」と明記されたものを選ぶ
- 人間用食品は避ける
また、価格が安いからといって多用すると、「生き餌を食べなくなる」「餌の質が下がる」といった問題につながることもあります。100均アイテムはあくまで補助的な選択肢として位置づけることが大切です。
食べ物から考えるカナヘビの正しい飼い方
餌の頻度・量・与え方の基本
カナヘビを健康に飼育するためには、「何を食べさせるか」だけでなく、どのくらいの頻度と量で与えるかも非常に重要です。餌の与えすぎや不足は、どちらも体調不良の原因となります。
一般的な目安は以下のとおりです。
- 幼体:毎日〜1日おき
- 成体:2〜3日に1回程度
1回に与える量は、「数分以内に食べきる量」が基本です。餌をケージ内に入れっぱなしにすると、食べ残しがストレスや衛生面の問題につながることがあります。
与え方としては、以下の方法がよく使われます。
- ケージ内に放して捕食させる
- ピンセットで目の前に動かして与える
特に飼育下では、ピンセット給餌のほうが食べ残しを管理しやすく、餌の状態も把握しやすいというメリットがあります。
食べないときに考えられる原因と対処法
カナヘビが餌を食べないと、「体調が悪いのでは」と不安になる方も多いでしょう。しかし、食べない原因は必ずしも病気とは限りません。
主な原因として考えられるのは、以下のような点です。
- 気温が低く、活動量が落ちている
- 環境の変化によるストレス
- 餌のサイズや種類が合っていない
- 脱皮前や冬眠前の食欲低下
特にカナヘビは変温動物であるため、温度が適切でないと消化も進まず、自然と食欲が落ちます。まずは飼育環境の温度や隠れ家の有無を確認しましょう。
数日食べない程度であれば様子見で問題ないことも多いですが、長期間まったく食べず、痩せていく場合は注意が必要です。その際は、無理に餌を与えず、環境を整えたうえで様子を見ることが大切です。
まとめ|カナヘビの食べ物選びで失敗しないために
カナヘビの食べ物は、飼育の成否を大きく左右する重要な要素です。基本となるのは、生きた昆虫を中心とした肉食の食生活であり、野生の食性を意識した餌選びが健康維持につながります。
虫以外の食べ物や野菜、人工餌、昆虫ゼリーなどは、どうしても気になる選択肢ではありますが、いずれも主食としては適していません。これらはあくまで補助的・緊急的な対応にとどめ、長期的に頼りすぎないことが大切です。
また、餌の種類だけでなく、与える頻度・量・環境温度にも注意を払うことで、食べないトラブルや体調不良を防ぎやすくなります。特に初心者の方は、「食べない=すぐ異常」と焦らず、カナヘビの習性を理解したうえで落ち着いて対応しましょう。
正しい知識をもとに食べ物を選び、無理のない飼育環境を整えることで、カナヘビは元気な姿を長く楽しませてくれます。本記事が、カナヘビの餌選びや飼い方に悩む方の参考になれば幸いです。

