「昨日まで元気にご飯を食べていたのに、急にぐったりしている……」 フトアゴヒゲトカゲは非常に丈夫なトカゲですが、環境の不備やストレスが重なると、思わぬ「体調不良」を引き起こします。
中には「突然死」に繋がる恐ろしい病気もあり、「震える」「ひっくり返る」「吐く」といった症状が出た場合は、一刻の猶予もありません。
今回は、数多くのフトアゴの命と向き合ってきた僕が、絶対に知っておくべき代表的な病気(くる病・腸閉塞・マウスロットなど)と、命を救うための「危険なサイン」の見分け方を徹底解説します。いざという時に慌てないよう、一緒に知識を身につけましょう!
突然死を防ぐ!フトアゴの三大疾病と「危険なサイン」
フトアゴ飼育において、環境の不備が原因で発症しやすい命に関わる病気です。
1. くる病|「震える・痙攣・ひっくり返る」
カルシウムと紫外線(UVB)の不足によって骨がスカスカになる、爬虫類特有の恐ろしい病気です。
初期症状
指先や後ろ足が小刻みに震える、歩き方がおかしい。
末期症状
全身が痙攣し、バランスを崩してひっくり返る。アゴの骨がゴムのように柔らかくなる。 一度変形した骨は二度と元に戻りません。日頃のサプリメント(カルシウム+ビタミンD3)と強い紫外線ライトが唯一の予防法です。
2. 腸閉塞|「吐く・吐きそうな仕草」
床材の砂を誤飲したり、大きすぎる昆虫を与えたりしたことで、腸に内容物が詰まってしまう状態です。
症状
お腹がパンパンに膨れる。食べたものを吐く、または吐きそうな仕草(ゲーゲーとえづく)をする。排便がない。 温度不足による「消化不良」から併発することも多いため、バスキングスポットの温度(35〜40度)の確認が必須です。
3. マウスロットと肺炎|「よだれ・口を開けて呼吸」
マウスロット(口内炎)
口の中に細菌が繁殖し、膿が溜まる病気。口の端にチーズのような塊ができたり、ネバネバしたよだれを垂らしたりします。
肺炎
湿度が高すぎたり、温度が低すぎたりすると発症します。呼吸のたびに「プシュー」と音が鳴る場合は重症です。
見逃し厳禁!便や皮膚に出る体調不良
日々のメンテナンスで発見できる、SOSのサインです。
寄生虫と「血便」
フトアゴは野生由来の寄生虫(ギョウチュウやコクシジウムなど)を体内に持っていることが多く、ストレスで免疫力が落ちた時に増殖します。
症状
水っぽい下痢、異烈な臭い、体重減少、そして血便。 血便が出た場合は、新鮮なウンチをラップに包んで急いで病院へ持っていきましょう。
恐るべき「真菌症(カビ)」
通称「イエローファンガス」とも呼ばれる、爬虫類にとって非常に致死率の高い恐ろしい感染症です。
症状
皮膚の一部が黄色や茶色に変色し、かさぶたのようにボロボロと剥がれ落ちる。 非常に感染力が強いため、多頭飼いの場合は即座に隔離が必要です。

命の綱!お迎え前の「病院」探しの鉄則
「病気になってから病院を探す」のでは遅すぎます。
爬虫類を診られる獣医はごくわずか
犬猫専門の動物病院では、爬虫類の専門的な治療(血液検査やレントゲン、駆虫薬の処方)ができないことが大半です。お迎えする前に、必ず「エキゾチックアニマル専門」または「爬虫類に強い獣医」が通える範囲にあるかを確認してください。
体調不良のサイン(吐く、痙攣する、血便など)を見つけたら、ネットで民間療法を探すのではなく、一刻も早くプロの診断を仰ぐことが、最悪の事態(突然死)を防ぐ唯一の方法です。
まとめ:日々の観察が最高の「予防薬」
フトアゴヒゲトカゲの病気についてまとめます。
- 「震える・痙攣」はくる病のサイン。カルシウムと紫外線を徹底!
- 「吐く・吐きそうな仕草」は腸閉塞や消化不良を疑い、温度を見直す。
- 「よだれ」や「血便」は即病院へ行くべきレッドゾーン。
- お迎え前に必ず「爬虫類を診られる病院」を見つけておく。
病気の話は怖く感じるかもしれませんが、その多くは「適切な温度」「正しい食事」「清潔な環境」という基本を守ることで予防できます。 毎日のスキンシップの中で、「目はパッチリしているか?」「ウンチの状態は良いか?」と観察し、愛する家族のSOSにいち早く気づける飼い主を目指しましょう!


