クレステッドゲッコーの産卵と床材の選び方｜適切な管理方法と孵化のポイント

クレステッドゲッコーの産卵には適切な床材が重要！卵の管理や孵化後の育成方法も解説

クレステッドゲッコーの繁殖に挑戦したいけれど、「どんな床材を使えばいい？」「産卵後の卵はどう管理すればいい？」と悩んでいませんか？クレステッドゲッコーの産卵には、適切な環境づくりが欠かせません。特に床材の種類や湿度管理が、孵化率に大きく影響します。

本記事では、クレステッドゲッコーの産卵に適した床材の選び方をはじめ、卵の管理方法や孵化後の飼育ポイントまで詳しく解説します。また、「クレステッドゲッコーが床で寝ているけど大丈夫？」「卵がへこんでいるけど問題ない？」といった気になる疑問にもお答えします。

繁殖を成功させ、元気なベビーを育てるための知識をしっかり身につけましょう！

クレステッドゲッコーの産卵に適した環境とは？
クレステッドゲッコーの卵の管理方法
クレステッドゲッコーの孵化後の飼育ポイント
クレステッドゲッコーの飼育環境レイアウトのポイント
まとめ｜クレステッドゲッコーの産卵から孵化後の飼育まで

クレステッドゲッコーの産卵に適した環境とは？

クレステッドゲッコーの繁殖を成功させるためには、産卵に適した環境を整えることが重要です。特に産卵場所となる床材の選定や、産卵を促すシェルターの設置がポイントになります。ここでは、産卵行動の兆候や適切な床材の種類、シェルターの役割について詳しく解説します。

クレステッドゲッコーの産卵行動と兆候

クレステッドゲッコーが産卵を控えているときには、いくつかの特徴的な行動が見られます。以下のサインを見逃さないようにしましょう。

① メスの食欲が減る

産卵前のメスは食欲が落ちることが多く、普段よりも餌を食べる量が減ることがあります。ただし、完全に食べなくなるわけではないため、他の兆候とあわせて判断しましょう。

② 床材を掘る仕草をする

産卵場所を探すメスは、床材を前足で掘るような動作を頻繁に行います。特に夜間にこの行動が見られることが多く、シェルターの下やケージの隅で掘る様子が確認できれば、産卵の準備が進んでいる可能性が高いです。

③ お腹が膨らみ、卵が透けて見えることがある

産卵前のメスの腹部を観察すると、皮膚の下に卵が透けて見えることがあります。特に明るい光に当てると卵の輪郭が確認できることもあります。

④ 地面にいる時間が増える

通常、クレステッドゲッコーは樹上性のヤモリですが、産卵前になると地面にいる時間が増えることがあります。これは、産卵場所を探しているためと考えられます。

これらの兆候が見られたら、産卵に適した環境を整えてあげることが大切です。

産卵に適した床材の種類と選び方

クレステッドゲッコーが安心して産卵できるようにするには、適切な床材を用意することが重要です。床材にはいくつかの種類があり、それぞれメリット・デメリットがあります。

① 水苔（ミズゴケ）

メリット

高い保湿力があり、卵が乾燥するのを防ぐ
柔らかく掘りやすいため、メスが産卵しやすい
繰り返し使用可能（定期的な交換は必要）

デメリット

使い方によってはカビが生えやすい
保湿しすぎると通気性が悪くなる

② ヤシガラ（土タイプ）

メリット

自然な環境に近い見た目で、産卵場所として適している
適度な湿度を維持しやすい

デメリット

細かい粒子が含まれているため、クレステッドゲッコーが誤って口に入れる可能性がある
乾燥しやすいので、定期的な加湿が必要

③ ペーパーマット（キッチンペーパー）

メリット

衛生的で管理が簡単
卵の発見がしやすい

デメリット

クレステッドゲッコーが掘ることができないため、産卵場所として適さない場合がある
乾燥しやすく、湿度管理が難しい

結論：おすすめの床材は？
産卵用の床材としては、水苔（ミズゴケ）またはヤシガラ土が最適です。特に水苔は保湿力が高く、卵の乾燥を防げるため、初めて繁殖を試みる場合にはおすすめです。ただし、カビの発生を防ぐために、定期的に清潔なものに交換することが重要です。

クレステッドゲッコーのシェルターの役割

産卵環境を整える上で、シェルターの設置も非常に重要です。シェルターがあることで、メスは安心して産卵場所を選ぶことができ、ストレスが軽減されます。

① シェルターの設置場所

ケージの地面近くに配置する（地面にいる時間が増えるため）
床材をしっかり掘れるスペースを確保する
隠れやすいように大きめのシェルターを用意する

② おすすめのシェルターの種類

シェルターの種類	特徴
ココナッツシェルター	自然な雰囲気でクレスが安心しやすい
プラスチック製の隠れ家	掃除がしやすく、湿度管理がしやすい
床材を深く敷いたエリア	人工シェルターを使わなくてもOKな場合あり

シェルターがあることで、メスはリラックスしやすくなり、適切な場所で産卵できる可能性が高まります。逆に、シェルターがないとケージの隅など不適切な場所に産卵してしまうこともあるため、しっかり設置してあげましょう。

まとめ：産卵環境を整えてクレステッドゲッコーの繁殖を成功させよう！

クレステッドゲッコーの産卵には、適切な環境が必要不可欠です。

✅ 産卵の兆候を見逃さない（床材を掘る、地面にいる時間が増えるなど）
✅ 適切な床材を選ぶ（水苔やヤシガラ土がベスト）
✅ シェルターを用意し、安心できる産卵場所を確保する

これらのポイントを押さえることで、クレステッドゲッコーの繁殖をスムーズに進めることができます。次の章では、産卵後の卵の管理方法や孵化率を上げるポイントについて詳しく解説します。

クレステッドゲッコーの卵の管理方法

クレステッドゲッコーが無事に産卵したら、次に重要なのは卵の適切な管理です。放置してしまうと、卵が乾燥したりカビが生えたりして孵化率が下がる可能性があります。

ここでは、卵の発見方法や管理のポイント、孵化率を高めるための温度・湿度の調整について詳しく解説します。

卵の発見方法｜地面にいるクレスは産卵のサイン？

クレステッドゲッコーは、適切な環境が整っていれば2～4週間ごとに2個ずつ卵を産むことが多いです。しかし、産卵後の卵は床材の中に埋められていることが多く、発見が難しい場合もあります。

① 卵を見つけるためのポイント

産卵の兆候が見られたら、床材を掘って確認する
地面にいる時間が増えたメスの行動をチェックする
シェルターの下やケージの隅を重点的に探す

卵は産卵後すぐに管理を始めたほうが孵化率が高まります。メスが産卵した可能性がある場合は、床材を優しく掘って卵を探してみましょう。

クレステッドゲッコーの卵がへこんだ時の対処法

クレステッドゲッコーの卵は、産みたての状態では弾力がありますが、管理が適切でないとへこんでしまうことがあります。

① 卵がへこむ主な原因

原因	対策
湿度不足	孵卵ケースの湿度を上げる（70～80％が理想）
孵卵床材の乾燥	水を足して適度に湿らせる
卵が無精卵である可能性	数日様子を見て、変化がなければ破棄

卵がへこんでしまった場合、すぐに湿度を調整すれば回復することが多いので、孵卵ケースの環境を確認してみましょう。

孵化率を高めるための温度・湿度管理

クレステッドゲッコーの卵は**環境によって孵化率が大きく変わります。**適切な温度・湿度を維持することで、元気なベビーが誕生する可能性を高めることができます。

① 孵化に適した温度と湿度

項目	理想の数値
温度	24～28℃
湿度	70～80％

孵化までの期間は温度によって異なり、25℃前後では約60～90日、28℃以上では約40～50日で孵化することが多いです。ただし、高温すぎると奇形のリスクが高まるため、適度な温度管理が重要です。

② 孵卵用ケースの作り方

卵を管理するための孵卵ケースは、湿度を保ちつつ通気性を確保することが大切です。

孵卵ケースの準備手順

プラスチックケースを用意する（タッパーなどでもOK）
ケースの側面や蓋に小さな穴を開けて通気性を確保
床材としてバーミキュライトや水苔を敷く（湿らせすぎに注意）
卵を置き、直射日光の当たらない安定した場所で管理する

③ 卵を動かさないことが重要！

産卵後の卵は向きを変えてはいけません。動かすと内部の胚が損傷し、発生が止まることがあります。発見した卵は、そのままの向きでそっと移動し、孵卵ケースに入れましょう。

まとめ：正しい管理で孵化率を高めよう！

✅ 卵は産卵後すぐに発見し、適切な管理を開始する
✅ 湿度不足がへこみの原因になるため、70～80％を維持する
✅ 孵化適温（24～28℃）を守り、環境を安定させる
✅ 卵の向きを変えず、孵卵ケースで安全に管理する

これらのポイントを守ることで、孵化率を高めることができます。次の章では、孵化後のクレステッドゲッコーの飼育ポイントや注意点について解説します。

クレステッドゲッコーの孵化後の飼育ポイント

無事に孵化したクレステッドゲッコーの赤ちゃん（ベビー）は、親とは異なるケアが必要です。孵化直後のベビーはとてもデリケートで、環境が合わないとすぐに衰弱してしまうこともあります。

ここでは、孵化後の適切な飼育環境の整え方や、ベビーの健康状態を見極めるポイントを詳しく解説します。

孵化後のクレステッドゲッコーのケアと餌の与え方

孵化したばかりのクレステッドゲッコーは、しばらくの間親とは別のケージで管理するのが理想です。まずは、ベビーが快適に過ごせる環境を整えましょう。

① 孵化直後の管理方法

孵化直後のベビーは食べない！
→ 孵化してから2～3日は、卵黄の栄養が体内に残っているため、餌を食べません。無理に与えず、様子を見ましょう。
湿度は高め（70～80％）に保つ
→ 幼体は脱水しやすいため、適度な加湿が必要です。毎日軽く霧吹きをしましょう。
小さなケースで単独飼育が理想
→ 兄弟と一緒に飼育すると、争いやストレスの原因になることがあります。

② 餌の与え方と頻度

ベビーが餌を食べ始めるのは、生後4～5日目からです。成体とは異なり、消化能力が低いため、小さめの餌を少量ずつ与えることが大切です。

おすすめの餌とポイント

餌の種類	与え方
クレステッドゲッコー専用フード	水でふやかし、少量与える（週3～4回）
小さなコオロギ（Sサイズ）	1回に2～3匹、カルシウムパウダーをまぶす
ピューレ状のフルーツ	バナナやマンゴーなどを少量（おやつ程度）

餌は夜に与えるのが基本です。特にベビーのうちは食が細いこともあるため、食べ残した餌は翌朝に取り除くようにしましょう。

床で寝る・動かないのは大丈夫？異変を見極めるポイント

孵化後のベビーが床でじっとしていることがありますが、これは異常なのでしょうか？

① 床で寝る理由と対処法

正常な場合

環境が快適でリラックスしている
シェルターや隠れ場所が足りず、地面にいる時間が増えている

異常の可能性がある場合

元気がなく、動きが鈍い（低体温や脱水の可能性）
目を閉じたまま反応が鈍い（病気や衰弱の可能性）

対処法としては、温度・湿度が適切か確認することが第一です。特に湿度が低いと脱水しやすくなるため、霧吹きをこまめに行いましょう。

クレステッドゲッコーが死んだように見える時の判断基準

孵化後のクレステッドゲッコーは、動かなくなることがあり、「死んでしまったのでは？」と心配になることもあります。 しかし、じっとしているだけで問題ない場合もあります。

① クレステッドゲッコーが本当に死んでいるか確認する方法

状態	生存の可能性
触ると動く	眠っているだけの可能性大
目が開かないが呼吸している	低体温または衰弱の可能性
ひっくり返っても戻らない	危険な状態（早急に対応）

② もし動かない場合の対処法

温度が低い場合 → 27℃前後に調整し、しばらく様子を見る
脱水している場合 → スポイトで水を少量口元に垂らす
全く反応しない場合 → しばらく観察し、改善しないなら専門家に相談

まとめ：孵化後のベビーを健康に育てるために

✅ 孵化後すぐは食べないので焦らず様子を見る
✅ 小さめのケースで湿度を維持しながら単独飼育する
✅ 床でじっとしている場合は、環境が適切かチェック
✅ 異常が見られたら、温度・湿度を調整し、必要なら獣医に相談

クレステッドゲッコーの飼育環境レイアウトのポイント

クレステッドゲッコーを健康に育てるためには、適切なレイアウトを整えることが重要です。特に、床材・シェルター・登り木・温湿度管理のバランスが取れた環境を作ることで、クレステッドゲッコーのストレスを軽減し、長生きさせることができます。

ここでは、クレステッドゲッコーが快適に過ごせるレイアウトの基本や注意点について詳しく解説します。

クレステッドゲッコーの飼育に適した床材の選び方

床材は、クレステッドゲッコーの健康管理において非常に重要な要素のひとつです。特に、湿度の維持や足場の安定性を考慮して選ぶ必要があります。

① クレステッドゲッコーにおすすめの床材

床材の種類	特徴
水苔（ミズゴケ）	保湿性が高く、孵化後のベビーにも適している
ヤシガラ土	自然な環境に近く、見た目が良い
キッチンペーパー	衛生的で管理が簡単だが、見た目は良くない

特に水苔やヤシガラ土は、クレステッドゲッコーの生息環境に近く、湿度を適度に維持しやすいためおすすめです。ただし、床材の管理を怠るとカビが生えたり、雑菌が繁殖する可能性があるため、定期的に交換することが大切です。

シェルターの設置場所と役割

クレステッドゲッコーは夜行性で、日中はシェルターの中など暗くて狭い場所で休むことが多いです。そのため、シェルターの設置は必須といえます。

① シェルターの種類と特徴

シェルターの種類	メリット
ココナッツシェルター	自然な見た目で、通気性が良い
プラスチック製の隠れ家	掃除がしやすく、湿度管理が簡単
流木や樹皮の隙間	インテリアとしても映える

② シェルターの設置ポイント

地面近くとケージの上部に1つずつ設置する（安心できる場所を確保）
なるべく暗くて狭い空間を作ることで、ストレスを軽減
湿度を維持できるタイプのシェルターを選ぶ

クレステッドゲッコーは、シェルターがないとストレスを感じやすくなり、健康に悪影響を及ぼすことがあります。必ず設置してあげましょう。

登り木やレイアウトの工夫で快適な環境を作る

クレステッドゲッコーは樹上性のヤモリなので、登り木や植物を配置することで、より自然に近い環境を再現できます。

① 登り木の選び方と配置

登り木の種類	特徴
コルクバーク	自然な見た目で、登りやすい
人工のツタや枝	メンテナンスが楽で、長持ちする
流木	インテリア性が高く、登りやすい