「朝起きたら、水槽の中に白い卵が!」 クサガメをメス単体、あるいはペアで飼っていると、ある日突然「産卵」に立ち会うことがあります。それは、あなたが大切に育ててきたカメからの、最高のプレゼントかもしれません。
しかし、カメの卵は非常にデリケート。「そのまま水中に放置していいの?」「有精卵と無精卵はどう見分ける?」「孵化させるための温度は?」など、正しい知識がないと、せっかくの命が途絶えてしまうこともあります。
今回は、クサガメの産卵のサインから、卵の正しい育て方(管理方法)、そして有精卵・無精卵の見分け方まで、感動の「孵化」を成功させるための全知識を公開します。
クサガメの「産卵」の兆候|ソワソワし始めたら準備開始
メスが卵を持っているとき、普段とは違う行動を見せます。
- 後ろ足で地面を掘る動作: 陸地で後ろ足を熱心に動かして穴を掘るような仕草をします。
- 食欲の低下: お腹に卵が詰まっているため、一時的に食欲が落ちることがあります。
- ソワソワと歩き回る: 産卵に適した場所を探して、ケージ内を激しく動き回ります。
水中で産んでしまうと卵が窒息してしまうため、これらの兆候が見られたら、深さのある「産卵用の砂場」を用意してあげましょう。
クサガメの「卵」をレスキュー!有精卵・無精卵の見分け方
卵を見つけたら、まずはそれが「命の宿った卵」かどうかを確認しましょう。
「白濁(はくだく)」がチェックの決め手
産み落とされた直後はどちらもピンクがかった白ですが、有精卵の場合、1日〜数日で卵の中央に「白い帯」のような模様が現れます。 これを白濁と呼びます。
| 有精卵 | 全体が真っ白に変化していく。 |
| 無精卵 | いつまでも白濁が起こらず、やがてカビが生えたり、黄色く変色したりします。 |
【超重要】卵の「上下」を絶対に変えないこと
鳥の卵と違い、カメの卵は上下をひっくり返すと中の胚が窒息して死んでしまいます。 拾い上げる前に、必ずマジックなどで「上」の印をつけ、そのままの向きで管理してください。
クサガメの「卵の育て方」|孵化率を上げる管理術
卵を無事に孵化させるためには、水槽から取り出して専用のケースで管理するのが一番です。
1. 容器と床材
タッパーなどの密閉容器に、湿らせたバーミキュライトや赤玉土を敷きます。卵の半分が埋まるくらいに優しく設置しましょう。
2. 温度と湿度の管理
| 温度 | 25度〜30度を維持します(28度前後が理想的)。 |
| 湿度 | 床材が常にしっとりしている状態を保ちます。乾燥しすぎると卵が凹んでしまうので注意。 |
3. 性別は温度で決まる?(TSD)
クサガメは、孵化時の温度によって性別が決まる性質を持っています。
- 28度より低いと「オス」になりやすい
- 30度より高いと「メス」になりやすい という不思議な特徴があるんですよ。

感動の「孵化」へ|赤ちゃんガメが生まれたら
順調にいけば、約2ヶ月(60日〜70日)で孵化の時を迎えます。
卵から出てくる「ヨンボ」
卵の殻を破って出てきたベビーのお腹には、ヨークサック(栄養の袋)というオレンジ色の塊がついていることがあります。 無理に取ろうとせず、吸収されるまでそっとしておいてください。ヨークサックがなくなったら、いよいよ水場デビューです。

④ まとめ:新しい命を繋ぐために
クサガメの卵と産卵についてまとめます。
- 「後ろ足で掘る仕草」は産卵の合図。砂場を用意する。
- 卵の「上下」は絶対厳禁!印をつけて向きを固定する。
- 中央に「白い帯」が出れば有精卵。なければ無精卵。
- 28度前後の温度と、湿った床材で約2ヶ月見守る。
卵から小さな頭がひょっこり出てきた時の喜びは、何物にも代えがたいものです。 もし卵を見つけたら、慌てずに、この記事を参考に「命のリレー」をサポートしてあげてくださいね。あなたの愛情が、新しい命の扉を開くはずです!


