「ミドリガメを飼い始めたけれど、どんな餌をあげればいいの?」
「市販の餌だけで大丈夫?野菜や果物も食べるの?」
そんな疑問を持つ飼い主さんは多いのではないでしょうか。ミドリガメは雑食性ですが、健康を維持するためにはバランスの取れた餌を与えることが重要です。しかし、中には 食べさせてはいけない危険な食材 もあります。
また、「ミドリガメが餌を食べない」と悩むこともあるかもしれません。原因は 環境の変化や食事の偏り などさまざまです。
さらに、ミドリガメは 特定外来生物に指定 される可能性があり、 飼育禁止がいつからなのか も気になるポイントですよね。
この記事では、ミドリガメの好物やおすすめの餌、与えてはいけない食べ物、餌を食べないときの対処法、そして飼育禁止の最新情報 まで詳しく解説します。ミドリガメの健康を守るために、ぜひ最後までチェックしてください!
ミドリガメの好物とおすすめの餌
ミドリガメは何を食べる?野生と飼育下の違い
ミドリガメ(ミシシッピアカミミガメ)は 雑食性 で、野生では植物や小さな生き物をバランスよく食べています。主な食べ物は以下のとおりです。
✅ 野生のミドリガメの食べ物
- 水草(ホテイアオイ、アマモなど)
- 昆虫(ミミズ、バッタ、カゲロウの幼虫など)
- 小魚や甲殻類(エビ、ザリガニ、オタマジャクシなど)
- 果実や木の実
一方、飼育下では 主に人工飼料(ペレット)を中心 に与えられますが、栄養バランスを考えると 野菜や動物性の餌 も必要です。
✅ 飼育下のミドリガメの食べ物
- 市販のカメ用フード(ペレット)
- 野菜(小松菜、チンゲン菜、ニンジンなど)
- 生き餌(ミミズ、乾燥エビ、赤虫など)
野生のミドリガメは動物性のものを多く食べますが、成長するにつれて植物食の割合が増えます。飼育下でもこの変化に合わせた餌を与えることが大切です。
ミドリガメの餌おすすめランキング【市販編】
市販のカメ用フードにはさまざまな種類がありますが、栄養バランスや食いつきの良さを考慮した おすすめの餌ランキング を紹介します。
🥇 1位:レプトミン(テトラ)
👉 カルシウム・ビタミンが豊富で消化吸収が良い。長年愛される定番フード。
🥈 2位:カメプロス(ジェックス)
👉 甲羅の健康を保つためのカルシウム強化配合。食べやすいサイズで使いやすい。
🥉 3位:ひかりクレスト タートル(キョーリン)
👉 小型のミドリガメにも食べやすい形状。高タンパク質で成長期に最適。
他にも、「ナチュラルタイプの無添加フード」や「高たんぱく質の幼体向けフード」など、目的に合わせた餌を選ぶことが重要です。
ミドリガメに与えても良い野菜とは?
ミドリガメの食事には、植物性の餌も欠かせません。ただし、すべての野菜が適しているわけではなく、栄養価が高く、消化に良いもの を選ぶことが重要です。
✅ 与えても良い野菜
- 小松菜(カルシウム豊富で甲羅の成長に良い)
- チンゲン菜(ビタミン類が豊富)
- ニンジン(βカロテンが健康維持に役立つ)
- カボチャ(甘みがあり、食いつきが良い)
⚠ 与えてはいけない野菜
- ほうれん草(シュウ酸が多く、カルシウムの吸収を阻害)
- ネギ類(玉ねぎ・長ネギ・ニラなど)(中毒を引き起こす可能性がある)
- じゃがいも・ナス(ソラニンという有害物質を含む)
野菜を与えるときは しっかり洗い、適度なサイズにカット してから与えましょう。また、主食にはならないため、バランスを考えてペレットと併用するのがおすすめです。
ミドリガメに与えてはいけない食べ物
ミドリガメは雑食性ですが、 食べると健康を害する食材 も存在します。特に、人間の食べ物には 消化不良や中毒を引き起こす成分 が含まれていることがあるため注意が必要です。
亀が食べてはいけないもの一覧【危険な食材】
ミドリガメにとって有害な食べ物を 種類別 にまとめました。
❌ カルシウム吸収を妨げるもの
- ほうれん草(シュウ酸がカルシウムの吸収を阻害)
- キャベツ(過剰摂取で甲状腺に悪影響)
- ブロッコリー(ゴイトロゲンが含まれ、甲状腺機能を低下させる)
❌ 中毒を引き起こす可能性があるもの
- ネギ類(玉ねぎ、長ネギ、ニラなど)→ 赤血球を壊し、中毒を起こす
- アボカド → ペルシンという毒素を含む
- チョコレートやカフェイン → 神経系に悪影響
❌ 消化不良を起こすもの
- 乳製品(チーズ、牛乳など) → 亀は乳糖を分解できない
- 揚げ物 → 油分が多すぎて消化不良を起こす
- じゃがいも・ナス → ソラニンという有害物質を含む
❌ 硬すぎる or 大きすぎるもの
- 大きな果物(丸ごとのリンゴや柿など) → 硬すぎて食べにくい
- 殻付きのナッツ類 → 消化しにくく、腸閉塞のリスク
安全な餌を選び、ミドリガメの健康を守りましょう!
亀にパンを与えるのはNG?その理由とは
「亀はパンを食べられるの?」と疑問に思う飼い主さんも多いですが、 パンはミドリガメには適していません。
🚨 亀にパンを与えてはいけない理由 🚨
1️⃣ 消化不良を起こしやすい
パンはカメの消化器官には向いていません。特に 小麦やイースト菌 は、カメの腸内で消化されにくく、便秘や下痢を引き起こすことがあります。
2️⃣ 栄養が偏る
パンはカメに必要な タンパク質やビタミン、ミネラルが不足 しており、成長に悪影響を与えます。
3️⃣ 塩分や添加物が危険
市販のパンには 塩分、砂糖、保存料 が含まれていることが多く、カメの体に負担をかける可能性があります。
💡 代わりに与えるべき食材は?
✅ ペレット(カメ専用のバランスフード)
✅ 小松菜・チンゲン菜などの葉野菜
✅ 乾燥エビや赤虫(動物性たんぱく質)
「パンをあげたらよく食べた」という話もありますが、「食べる=安全」ではありません! ミドリガメの健康を考えて、適切な餌を与えましょう。
ミドリガメが餌を食べないときの対処法
「ミドリガメが急に餌を食べなくなった…」「新しい餌に変えたら全く食べてくれない」
そんな悩みを抱える飼い主さんは少なくありません。
ミドリガメが餌を食べない原因はいくつか考えられますが、飼育環境や体調をチェックすることで解決できる場合がほとんど です。ここでは、考えられる原因とその対処法について詳しく解説します。
ミドリガメが餌を食べない原因と解決策
✅ 1. 環境の変化によるストレス
🔹 原因:新しい水槽に移したり、水温が急に変わったりすると、環境の変化にストレスを感じ、餌を食べなくなることがあります。
🔹 対策:
- 水温を安定させる(25~28℃が理想)
- 隠れ家を作って安心できるスペースを確保する
- 徐々に慣れさせる(環境が落ち着くまで数日様子を見る)
✅ 2. 水温が低すぎる
🔹 原因:ミドリガメは変温動物のため、水温が低いと消化機能が低下し、食欲もなくなります。特に 冬場は冬眠モード に入り、餌を食べなくなることもあります。
🔹 対策:
- ヒーターを使用し、水温を25~28℃にキープする
- 冬眠させる場合は、安全に冬眠できる環境を整える
✅ 3. 餌の種類や形状が合わない
🔹 原因:餌の匂いや食感が気に入らず、食べないことがあります。特に、ペレットから生き餌に変えたとき や、市販の餌の種類を変えたとき に起こりやすいです。
🔹 対策:
- 元の餌に少しずつ新しい餌を混ぜて慣れさせる
- 食感の違う餌(乾燥エビ・赤虫など)を試してみる
- 匂いをつけるために、ペレットを水に浸して柔らかくする
✅ 4. 病気や体調不良の可能性
🔹 原因:口の中の炎症や甲羅の異常、消化不良などが原因で食べられなくなっている場合もあります。
🔹 対策:
- 口の中に異常がないか確認する(白いカビのようなものがあれば病気の可能性)
- 便の状態をチェックし、消化不良を起こしていないか確認する
- 症状が続く場合は、爬虫類を診てくれる動物病院へ相談する
季節や環境の変化による食欲不振への対応
ミドリガメの食欲は 季節や環境の変化 に大きく影響されます。特に 冬場の低温や、梅雨時期の気圧の変化 などにより、一時的に食欲が落ちることもあります。
✅ 冬場に食欲が落ちる理由と対策
❄ 水温が下がりすぎると、代謝が低下し、餌を食べなくなる
✅ 対策
- 水温を 25~28℃ に保つ(ヒーターを活用)
- 日光浴をさせ、代謝を促す
✅ 夏場に食欲が落ちる理由と対策
☀ 水温が30℃以上になると、逆に食欲が低下することも
✅ 対策
- 直射日光を避け、水槽の温度管理をする
- 水が汚れやすくなるので、こまめに掃除する
✅ 餌を食べないときの応急対応
- 好物を混ぜる(乾燥エビや赤虫などをトッピング)
- 餌のサイズを変える(小さくカットして食べやすくする)
- 水を浅めにして、食べやすい環境を作る
「食べない=すぐに危険」というわけではありませんが、3日以上餌を食べない場合は、何かしらの原因がある可能性が高い ため、早めに対策をとることが大切です。
ミドリガメの飼育環境と餌の関係
ミドリガメの健康を維持するためには、正しい飼育環境を整えることが重要 です。水温や水質、日光浴の有無などが食欲や成長に大きく影響を与えます。ここでは、適切な環境作りと餌の関係について詳しく解説します。
室内でのミドリガメの飼い方と餌のポイント
✅ 適切な水槽サイズを選ぶ
ミドリガメは成長すると 甲長30cm近くになる こともあるため、小さなプラスチックケースでは手狭になります。広々とした環境を用意することが、食欲維持にもつながります。
👉 理想の水槽サイズ(1匹あたり)
- 幼体(甲長10cm以下):45cm水槽 以上
- 成体(甲長20cm以上):90cm水槽 以上
✅ 水温を適切に管理する
ミドリガメの食欲は 水温25~28℃ の範囲で最も活発になります。水温が低いと消化不良を起こし、餌を食べなくなることがあるため、冬場はヒーターの使用をおすすめします。
👉 水温管理のポイント
- 冬場は 水中ヒーター を使用し、25℃以上をキープ
- 夏場は 水槽が高温になりすぎないように注意(30℃以上はNG)
✅ バスキング(日光浴)を取り入れる
ミドリガメは 紫外線を浴びることで、カルシウムを吸収しやすくなり、健康な甲羅を維持 できます。食欲不振や甲羅の変形を防ぐためにも、日光浴やUVライトの設置 が必要です。
👉 日光浴の方法
- 屋外で日光浴をさせる(1日30分~1時間)
- 室内飼育の場合は UVBライトを設置する(8~12時間照射)
日光浴不足は 食欲低下や甲羅の病気(ピラミッド症) を引き起こす原因になるため、特に室内飼育では紫外線対策をしっかり行いましょう。
水質管理と餌の食べ残し対策
✅ ミドリガメの健康に適した水質とは?
水が汚れていると 食欲不振や病気(皮膚病・白点病など) の原因になります。特に、餌の食べ残しが水質悪化を引き起こすため、適切な掃除と水替え を心がけましょう。
👉 水質管理のポイント
- フィルターを設置し、ろ過機能を強化する(外部フィルター推奨)
- 週1回、全体の1/3~1/2の水換えを行う
- 食べ残しはその都度取り除く(水槽用スポイトが便利)
✅ 餌の与え方で水質悪化を防ぐ方法
- 別の容器で餌を与える(餌専用ケースを使う)
- 1回の食事量を調整し、食べ残しを減らす
- フリーズドライタイプの餌を与えるときは、水に浸して柔らかくする(粉が舞うのを防ぐ)
水質が悪化すると、カメのストレスが増え、食欲が低下する原因になります。清潔な環境を保つことで、健康的に成長させることができます!
ミドリガメの飼育禁止問題と今後の対応
近年、ミドリガメ(ミシシッピアカミミガメ)は 外来生物問題 の影響で 飼育禁止の動き が進んでいます。「これからミドリガメを飼いたい」と考えている人や、すでに飼っている人は、法律の変更や適切な対応 を知っておく必要があります。
ミドリガメの飼育は禁止されるのか?最新情報
ミドリガメは、日本各地で野生化し、在来種や生態系に影響を与えている ため、2023年6月に条件付特定外来生物 に指定されました。
👉 これにより何が変わるのか?
✅ 2026年までに「販売・輸入」が禁止 される
✅ すでに飼っている個体は飼育可能だが「野外放棄は禁止」
✅ 新しく飼うことは原則不可になる可能性が高い
🔹 いつから飼育禁止になる?
現在の法律では 「すでに飼っている人はそのまま飼育可能」 ですが、将来的には厳しくなる可能性があります。
🔹 これからミドリガメを飼う予定の人は?
飼育禁止の動きが強まっているため、新たに飼育を始めるのは 慎重に検討する必要があります。 他の亀(クサガメ、ニホンイシガメなど)の飼育を検討するのも一つの方法です。
飼えなくなったミドリガメはどうする?適切な対応方法
「ミドリガメを手放したいけど、どこに引き取ってもらえる?」という疑問を持つ人も多いですが、野外に放すことは絶対にNG です。
👉 ミドリガメを手放したい場合の選択肢
✅ ① 里親を探す
- 爬虫類専門の里親募集サイトを利用する
- SNSや掲示板で引き取り手を探す(※違法にならないように注意)
✅ ② 亀の保護団体に相談する
- ミドリガメの受け入れを行っている団体に問い合わせる
- すべての団体が受け入れているわけではないので、事前に確認する
✅ ③ 自治体に相談する
- 一部の自治体では、外来種対策として引き取りを行っている
- 役所や環境課に問い合わせてみる
🚨 やってはいけないこと 🚨
❌ 野外に放す(違法行為)
❌ 川や池に捨てる
❌ 無責任にペットショップや動物園に持ち込む(ほとんど受け入れ不可)
ミドリガメは長生きする生き物(20年以上生きることも)。「飼えなくなったらどうするか?」を考えてからお迎えすることが大切です。
まとめ:ミドリガメを飼うなら最後まで責任を
✅ ミドリガメの飼育環境や餌には注意が必要
✅ 2026年までに販売・輸入が禁止される
✅ 現在飼育している個体は飼い続けられるが、野外放棄は禁止
✅ 手放す場合は、適切な方法で里親や保護団体を探す
ミドリガメは可愛らしく、初心者でも飼いやすい亀ですが、今後の規制を理解し、責任を持って育てることが大切 です。
ミドリガメの好物と適切な飼育方法まとめ
ミドリガメを健康に育てるためには、正しい餌の選び方と適切な飼育環境の維持 が重要です。本記事のポイントを振り返りましょう。
✅ ミドリガメの好物とおすすめの餌
- 主食は 市販の亀用ペレット、副食として 野菜(小松菜・チンゲンサイ)や生き餌(赤虫・ミミズ) を与える
- 甲羅や骨の健康維持のために カルシウム補給(ボレー粉・イカの甲など) も忘れずに
- 与えてはいけない食べ物(パン、加工食品、人間用の肉や魚)には注意
✅ ミドリガメが餌を食べないときの対策
- 水温管理(25~28℃)を徹底 し、消化機能を正常に保つ
- 環境の変化に慣れるまで様子を見る(ストレスが原因のことも)
- 好物を混ぜたり、餌の形状を変えて試してみる
✅ 飼育環境と餌の関係
- 広めの水槽と清潔な水を維持する(ろ過装置を活用)
- 日光浴やUVライトを取り入れる ことで、食欲や健康を促進
- 食べ残しは早めに取り除き、水質悪化を防ぐ
✅ ミドリガメの飼育禁止問題と対応策
- 2026年までに販売・輸入が禁止 される
- 現在飼育している個体は引き続き飼育可能 だが、野外放棄は禁止
- 飼えなくなった場合は、適切な方法(里親探し・保護団体・自治体相談)で対応する
最後に
ミドリガメは 丈夫で飼いやすい ですが、長生きするため最後まで責任を持って育てること が大切です。
正しい餌と環境を整え、大切なミドリガメと健康的な生活を送りましょう!