ミドリガメは、ペットとして人気のあるカメですが、「性格はどんな感じ?」「人懐っこいの?」「噛み付くことはあるの?」と気になる方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、ミドリガメの性格は個体差があり、人懐っこい個体もいれば警戒心が強い個体もいます。また、飼育環境や接し方によっても性格が変わることがあるため、正しい知識を持つことが大切です。
この記事では、ミドリガメの性格の特徴や懐かせる方法、噛み付く理由、大きさによる性格の変化などを詳しく解説します。さらに、よく比較されるミシシッピアカミミガメとの違いや、飼育禁止になった理由についても触れていきます。
ミドリガメを飼いたい方や、すでに飼っていてもっと懐いてほしいと考えている方は、ぜひ最後まで読んでみてください!
ミドリガメの性格とは?
ミドリガメはペットとして広く飼育されていますが、実際の性格はどのようなものなのでしょうか?「人懐っこいのか」「なつくのか」など、飼い主として気になるポイントを詳しく解説します。
ミドリガメは人懐っこい?実際の性格を解説
ミドリガメの性格には個体差がありますが、基本的には好奇心が強く、警戒心もある性格をしています。
- 餌をくれる人を覚える
ミドリガメは、餌をくれる飼い主を認識しやすい傾向があります。そのため、飼い主が近づくと水面に寄ってくることもありますが、これは「なついている」というよりも「餌を期待している」行動です。 - 触られるのを嫌がる個体が多い
ミドリガメは基本的に触られることを好みません。特に、甲羅を持ち上げられるとストレスを感じるため、無理に触ると暴れたり、噛み付いたりすることがあります。 - 環境に慣れると警戒心が薄れる
飼育環境に慣れると、飼い主が近づいても驚かずにリラックスした様子を見せることもあります。しかし、個体によっては警戒心が強く、近づくとすぐに逃げる場合もあります。
ミドリガメは、人懐っこい動物というよりも、環境に慣れると飼い主を認識し、餌をねだるようになるというイメージが近いでしょう。
ミドリガメはなつくのか?個体差と関係性
「ミドリガメはなつくのか?」という疑問については、完全に人になつくわけではないが、慣れることはあるというのが答えです。
- なつくと見られる行動
ミドリガメが飼い主に慣れると、以下のような行動を見せることがあります。- 飼い主が近づくと逃げずに寄ってくる
- 餌をねだるように水面で待機する
- 飼い主の手から餌を食べるようになる
- なつかない個体の特徴
一方で、どれだけ世話をしてもなかなか慣れない個体もいます。以下のような場合、なつきにくい可能性があります。- もともと警戒心が強い
- 急に触られたり、大きな音がする環境で飼育されている
- 飼い主が頻繁に接していない
- 性格は個体差が大きい
ミドリガメの性格は生まれつきの要素が強いため、飼い主によく懐く個体もいれば、ずっと警戒心を解かない個体もいます。
まとめ
ミドリガメは一般的に人懐っこいとは言えませんが、飼い主を認識して寄ってくることはあります。特に、餌を通じて「安全な存在」と理解すると、ある程度の信頼関係を築くことができます。ただし、すべての個体がなつくわけではないため、無理にスキンシップを取るのではなく、カメのペースに合わせて接することが大切です。
ミドリガメを懐かせる方法
ミドリガメは犬や猫のように人に甘えることはありませんが、正しい接し方をすれば、飼い主を覚えて寄ってくるようになります。ここでは、ミドリガメを懐かせる方法や、なつかない理由について解説します。
ミドリガメがなつくための接し方とポイント
ミドリガメが飼い主を「安心できる存在」と認識すれば、警戒心を解き、近寄ってくるようになります。以下のポイントを意識しましょう。
① 毎日同じ時間に餌をあげる
ミドリガメは餌をくれる相手を覚えやすいため、毎日同じ時間に餌を与えることで、飼い主の存在を認識しやすくなります。
② 手から餌を与えてみる
最初は水面に落とした餌を食べさせ、慣れてきたらピンセットや指で餌を差し出してみましょう。警戒心の強い個体でも、繰り返し行うことで徐々に近寄ってくるようになります。
③ 急に触らない・無理に抱っこしない
ミドリガメは触られることを好まないため、無理に持ち上げるとストレスを感じます。できるだけ自然に過ごさせ、自分から近寄ってくるのを待つのがポイントです。
④ ゆっくり動き、大きな音を立てない
カメは急な動きや大きな音に敏感です。餌をあげるときや掃除をするときは、ゆっくりした動作を心がけましょう。
⑤ 水槽の外から優しく話しかける
ミドリガメは音に反応することがあるため、優しく話しかけると飼い主の声に慣れることがあります。これを続けると、人の気配を感じても逃げなくなることがあります。
なつかない理由とは?ストレスや環境の影響
ミドリガメがなつかない場合、以下のような原因が考えられます。
① 飼育環境に問題がある
ミドリガメが落ち着かない環境では、なつくどころか常に警戒モードになってしまいます。
- 水槽のサイズが狭すぎる → 十分なスペースがないとストレスを感じる
- 水質が悪い → 不衛生な環境ではストレスが溜まりやすい
- 隠れ家がない → 隠れる場所がないと安心できない
② ストレスを感じている
以下のような行動をしている場合、ストレスが原因で飼い主に懐かない可能性があります。
- 水槽の壁に何度もぶつかるように泳ぐ
- 餌を食べない・隅でじっとしている
- 触られるとすぐに首を引っ込める
③ 過去に怖い思いをした
- 飼い主が無理に触ったり、ひっくり返したりしたことがある
- 他のペットや人間に驚かされた経験がある
- 大きな音(テレビの音量が大きい、掃除機の音が近い など)がストレスになっている
まとめ
ミドリガメを懐かせるには、餌やりの時間を一定にし、焦らずじっくりと関係を築くことが大切です。また、ストレスの原因を取り除き、快適な環境を整えることで、警戒心を和らげることができます。無理に触ったり抱っこしたりせず、ミドリガメのペースに合わせて接してあげましょう。
ミドリガメの性格による注意点
ミドリガメは性格によって行動が異なり、場合によっては攻撃的になることもあります。また、成長するにつれて性格が変わることもあるため、飼育する際にはその特徴を理解しておくことが重要です。
ミドリガメは噛み付く?攻撃的になる原因と対策
「ミドリガメが噛み付いた!」という話を聞いたことがある人もいるかもしれません。実際にミドリガメは噛み付くことがあり、その力は意外と強いです。
ミドリガメが噛み付く主な原因
① 驚いたときや怖がっているとき
- 急に手を出されたり、強引に触られたりすると、驚いて噛み付くことがあります。
- 特に甲羅を持ち上げられるのを嫌がる個体が多いので注意しましょう。
② 縄張り意識が強い個体
- 一部のミドリガメは縄張り意識が強く、水槽内に手を入れただけで攻撃的になることがあります。
- 特に成長した個体は警戒心が強くなりやすいです。
③ 餌と間違えて噛む
- 餌やりの際に手から与えていると、指を餌と勘違いして噛み付くことがあります。
- ピンセットやスプーンを使うと事故を防げます。
ミドリガメの噛み付き対策
- 無理に触らない:ストレスを与えないよう、無理に持ち上げたりしない。
- 手で餌を与えない:特に成長した個体にはピンセットを使用する。
- 静かに近づく:驚かせないようにゆっくりと接する。
ミドリガメは攻撃的な性格ではありませんが、驚いたときや警戒心が強い個体では噛み付くことがあります。特に子供がいる家庭では注意しましょう。
大きくなると性格は変わる?成長による影響
ミドリガメは幼体のときと成長したときで性格が変わることがあります。
幼体(小さいうち)の性格
- 好奇心が強く、餌をねだる姿が可愛らしい
- 人に対する警戒心が少ない個体も多い
- まだ噛む力が弱く、比較的扱いやすい
成長後(大きくなったとき)の性格
- 警戒心が強くなり、触られるのを嫌がる個体が増える
- 縄張り意識が強まり、他のカメや手を攻撃することがある
- 噛む力が強くなるため、注意が必要
成長後のミドリガメとの付き合い方
- 触れ合いを求めない:ミドリガメは観賞向きのペットとして割り切る。
- ストレスを与えない環境を整える:広めの水槽や適切な水質管理をする。
- 安全に餌を与える:手渡しではなくピンセットを使用する。
まとめ
ミドリガメは基本的に温和な性格ですが、警戒心が強い個体や、成長とともに縄張り意識が強くなる個体もいます。特に成長後は攻撃的になることもあるため、適切な距離感を保ちながら接することが大切です。
ミドリガメとミシシッピアカミミガメの違い
ミドリガメは、日本で一般的に見られるカメですが、実は「ミシシッピアカミミガメ」という正式名称があります。では、ミドリガメと他のカメに違いはあるのでしょうか?ここでは、ミシシッピアカミミガメとの違いや、性格の違いについて解説します。
ミドリガメとミシシッピアカミミガメの見分け方
「ミドリガメ」という名前は、実は幼体のころの緑色の甲羅が由来です。しかし、成長すると甲羅の色が変化し、必ずしも「緑色」ではなくなります。
見た目の特徴の違い
項目 | ミドリガメ(ミシシッピアカミミガメ) | その他のカメ(クサガメ・イシガメ) |
---|---|---|
甲羅の色 | 幼体は緑色、成長すると黒っぽくなる | 種類によって異なる(クサガメは黒褐色) |
頬の模様 | 赤い模様(赤耳)がある | なし |
大きさ | 最大25~30cm程度 | クサガメは15~20cm程度 |
「ミドリガメ」と呼ばれるのは、幼いころのミシシッピアカミミガメのことです。大きくなると緑色が薄れ、甲羅が黒っぽくなるため、知らずに「別のカメになった?」と驚く人もいます。
性格の違いはある?飼育しやすいのはどっち?
ミドリガメ(ミシシッピアカミミガメ)とその他のカメ(クサガメやイシガメ)では、性格にも違いがあります。
ミドリガメ(ミシシッピアカミミガメ)の性格
- 活発でよく動く
- 餌をよく食べる(食欲旺盛で成長が早い)
- 縄張り意識が強く、他のカメとケンカすることがある
- 飼い主に慣れる個体もいるが、基本的には警戒心がある
クサガメ・イシガメとの性格の違い
- クサガメ:比較的おとなしく、攻撃性が低い
- イシガメ:野生の警戒心が強く、懐きにくい傾向がある
- ミドリガメより小柄で扱いやすい個体が多い
どちらが飼育しやすい?
比較項目 | ミドリガメ(ミシシッピアカミミガメ) | クサガメ・イシガメ |
---|---|---|
性格 | 活発でよく動く、縄張り意識が強い | クサガメはおとなしく、イシガメは警戒心が強い |
大きさ | 最大30cm程度まで成長 | 20cm前後でやや小型 |
懐きやすさ | 個体によるが、比較的人に慣れる | イシガメは懐きにくい |
飼育のしやすさ | 大きくなるため広い水槽が必要 | 小柄で扱いやすい個体が多い |
結論:初心者にはクサガメが飼いやすい
ミドリガメは成長すると大きくなり、水槽のサイズや掃除の手間が増えるため、初心者にはやや難易度が高いです。比較的小型でおとなしいクサガメの方が、初めてカメを飼う人には向いているかもしれません。
まとめ
- ミドリガメとミシシッピアカミミガメは同じカメで、幼体のころの緑色の甲羅が「ミドリガメ」と呼ばれる由来。
- 頬の赤い模様(赤耳)が特徴的で、成長すると黒っぽくなる。
- ミドリガメは活発で縄張り意識が強く、大きくなるため、広い水槽が必要。
- 初心者にはクサガメの方が扱いやすいが、ミドリガメも懐く個体がいるため、しっかりお世話すれば魅力的なペットになる。
ミドリガメを飼うなら、成長後のサイズや性格の変化を理解した上で、責任を持って飼育することが大切です。
ミドリガメはなぜ飼育禁止になったのか?
かつて日本で一般的に飼われていたミドリガメ(ミシシッピアカミミガメ)ですが、現在では特定外来生物に指定され、新たな販売や譲渡が禁止されています。なぜこのような規制が導入されたのでしょうか?
ミドリガメが特定外来生物に指定された理由
ミドリガメが飼育禁止になった主な理由は、生態系への悪影響と爆発的な繁殖です。
① 野生化したミドリガメが日本の生態系を脅かした
- ミドリガメは繁殖力が非常に強く、日本の河川や池に放たれると急激に個体数が増加します。
- 在来種であるクサガメやイシガメの生息域を奪い、餌を独占することで、日本のカメの生存を脅かしました。
- 雑食性のため、水生植物や小魚、昆虫などを食べ、水辺の生態系に大きな影響を与えるとされています。
② もともとはペットとして大量輸入されていた
- ミドリガメは1960年代以降、アメリカから大量に輸入され、日本国内で手軽に購入できるペットになりました。
- 「子供のころにお祭りで買った」という人も多いですが、飼いきれなくなった個体が河川や池に捨てられ、大繁殖しました。
- その結果、野生のミドリガメが増え、日本各地で定着するようになったのです。
③ 日本全国に広がりすぎた
- 環境省の調査によると、日本全国の水辺の約80%でミドリガメが確認されています。
- もともと日本にはいなかった外来種ですが、いまや在来種よりも多く見られる地域もあります。
- これ以上の増加を防ぐために、規制が強化されました。
飼育禁止のルールと今後の対応
現在すでに飼っている場合は?
- 2023年6月以降、ミドリガメは特定外来生物に指定され、新たに購入したり、他人に譲ることは違法となりました。
- しかし、すでに飼育している場合は、許可を取らなくても飼い続けることができます。
- ただし、野外に放すことは禁止されており、違反すると罰則の対象になる可能性があります。
捨てるのは絶対にNG!どうすればいい?
- 飼いきれなくなった場合は、自治体に相談し、適切な処置を検討する必要があります。
- ペットとして終生飼育する覚悟を持つことが大切です。
まとめ
- ミドリガメ(ミシシッピアカミミガメ)は生態系への影響が大きいため、特定外来生物に指定された。
- 在来種(クサガメ・イシガメ)を脅かし、爆発的に増えてしまったことが原因。
- 2023年以降、新たな販売・譲渡は禁止だが、すでに飼っている場合は引き続き飼育可能。
- 野外に放すことは法律違反になるため、最後まで責任を持って飼う必要がある。
ミドリガメは長生きするカメなので、一度飼い始めたら最後まで面倒を見ることが大切です。規制が厳しくなった今だからこそ、正しい知識を持って飼育しましょう。
まとめ:ミドリガメの性格と正しい付き合い方
ミドリガメ(ミシシッピアカミミガメ)は、活発で食欲旺盛なカメですが、個体によっては警戒心が強く、懐きにくいこともあります。なつかせるには無理に触らず、ゆっくりと信頼関係を築くことが大切です。
ミドリガメの性格と特徴のポイント
✅ 活発でよく動き、食欲旺盛
✅ 警戒心が強く、無理に触ると噛み付くこともある
✅ 幼体のころは緑色だが、成長すると黒っぽくなる
✅ 縄張り意識が強く、他のカメとケンカしやすい
ミドリガメを懐かせるコツ
✅ 毎日同じ時間に餌をあげて、飼い主を覚えさせる
✅ 急に触らず、カメのペースに合わせて距離を縮める
✅ ストレスを与えないよう、静かで快適な環境を作る
ミドリガメを飼う際の注意点
✅ 最大30cmまで成長するため、大きめの水槽が必要
✅ 噛み付くことがあるので、特に子供が触る際は注意
✅ 2023年に特定外来生物に指定され、新たな販売・譲渡は禁止
✅ 野外に放すことは違法!責任を持って最後まで飼育すること
ミドリガメを飼うなら、終生飼育の覚悟を持とう
ミドリガメは寿命が20~30年と長く、一度飼い始めると長期間の世話が必要になります。大きくなってから「飼えない」と捨てることは、生態系への悪影響にもつながるため、絶対にやめましょう。
もしミドリガメを迎えるなら、その性格や成長後の特徴をしっかり理解し、責任を持ってお世話することが大切です。しっかりお世話をすれば、長く付き合える魅力的なペットになるでしょう!