クサガメを飼育していると、
「クサガメはどんな食べ物を与えればいいの？」
「おすすめの餌や野菜は？」
「食べてはいけないものってあるの？」
と悩む飼い主さんは多いのではないでしょうか。
クサガメの食べ物は、健康や寿命に直結する非常に大切なポイントです。正しい食事管理をすれば、クサガメは元気に長生きしてくれますし、食べ物を通して飼い主に慣れてくれることもあります。
本記事では、クサガメ 食べ物をテーマに、
- 野生のクサガメが何を食べているのか
- 飼育下でおすすめの餌や野菜、果物
- 与えてはいけない危険な食べ物
- 「餌を食べない」ときの原因と対処法
などをわかりやすく解説します。これからクサガメを飼い始める方も、すでに飼っていて食事に悩んでいる方も、ぜひ参考にしてください。
クサガメの基本と食性を知ろう
クサガメとは？生態と飼育の基本
クサガメは日本でもっともポピュラーに飼育されている淡水ガメのひとつで、中国や朝鮮半島を原産とする外来種です。池や川、用水路など身近な水辺で見られ、寿命は20～30年と長寿。飼育環境さえ整えれば、家庭でも長く付き合えるペットです。
性格は比較的おだやかですが、個体によっては警戒心が強いこともあり、日々の世話や食事を通じて少しずつ慣れていきます。
クサガメの寿命と食べ物の関係
クサガメの寿命は食べ物の影響を大きく受けます。バランスの悪い食事を続けると栄養不足や肥満を招き、甲羅や内臓に異常が出ることもあります。逆に、適切な餌を与えれば健康を維持し、寿命をしっかり全うしてくれる可能性が高まります。
特に成長期にはカルシウムやたんぱく質が欠かせません。食事管理は「長生きのカギ」と言えるでしょう。
野生のクサガメは何を食べるのか
野生下のクサガメは雑食性で、環境に合わせて幅広い食べ物を口にします。
- 水草や藻などの植物
- 昆虫、ミミズ、エビ、小魚などの動物性たんぱく質
- 落ちた果実や有機物
このように「植物性＋動物性」の両方をバランスよく取り入れて生活しています。飼育下でもこの習性を考慮し、人工餌（ペレット）を中心に野菜や動物性タンパク質を組み合わせて与えるのが理想です。
クサガメにおすすめの食べ物・餌
クサガメに与えるべき主食（ペレット・市販の餌）
クサガメの飼育下での基本食は、市販されている**水棲ガメ用の人工餌（ペレット）**です。栄養バランスが整っており、カルシウムやビタミンが含まれているため、日常の主食に最適です。
ペレットを選ぶ際は、成長段階に合った商品を選ぶことが大切です。子ガメにはたんぱく質が多めのタイプ、成体には野菜成分が多めのものがおすすめです。
クサガメが食べられる野菜・果物の種類
クサガメは野菜や一部の果物も食べられます。副食として取り入れると栄養の幅が広がり、健康維持に役立ちます。
おすすめの野菜
- 小松菜、チンゲン菜（カルシウム豊富）
- サニーレタス、キャベツの外葉（ビタミン補給）
- にんじん（すりおろしや薄切り）
与えてもよい果物（少量）
- バナナ
- いちご
- リンゴ（皮は避ける）
ただし果物は糖分が多いため、「おやつ程度」にとどめるのがポイントです。
動物性たんぱく質（ミミズ・エビ・小魚など）の与え方
クサガメは成長期に特に動物性の栄養を必要とします。人工餌だけでなく、次のような生餌や補助食も喜んで食べます。
- ミミズやコオロギ
- 川エビや赤虫
- 小魚（アカヒレなど）
ただし生餌ばかり与えると栄養が偏りやすく、肥満や内臓疾患の原因になります。主食はあくまで人工餌、動物性たんぱく質は週1〜2回程度の補助に留めるのが理想です。
クサガメの餌で気をつけるポイント
クサガメが食べてはいけない危険な食べ物リスト
クサガメは雑食性ですが、人間の食べ物や一部の野菜・果物には中毒や健康被害のリスクがあるものがあります。誤って与えないよう注意が必要です。
与えてはいけない食べ物の例
- ネギ類（玉ねぎ、ニラ、長ネギなど） → 貧血を引き起こす可能性
- ほうれん草 → シュウ酸がカルシウム吸収を妨げる
- アボカド → ペルシンという成分が毒性を持つ
- 加工食品（パン、チーズ、ハムなど） → 塩分や添加物で内臓に負担
- 柑橘類（レモン、オレンジなど） → 強い酸で消化不良を起こすことがある
「人間が食べられるから亀も大丈夫」と思いがちですが、クサガメの体は繊細です。必ず専用の餌＋安全な野菜・果物を基本にしましょう。
クサガメが餌を食べないときの原因と対処法
クサガメが急に餌を食べなくなることは珍しくありません。原因を見極めることが大切です。
主な原因と対処法
- 水温が低すぎる → 25〜28℃を目安に調整
- 環境の変化によるストレス → 新しい環境では数日食べないこともある
- 餌の好み → ペレットの種類を変えたり、生餌を少量与えて食欲を刺激
- 病気の可能性 → 長期間食べない、動きが鈍い場合は爬虫類対応の動物病院へ
特に冬場は冬眠モードに入り、活動や食欲が落ちる場合があります。健康状態や季節を考慮して見極めましょう。
クサガメの食事と健康管理
年齢や季節による食べ物の与え方のコツ
クサガメは年齢や季節によって必要な栄養や食欲が変わります。
- 子ガメ（0〜1歳）
成長期なので動物性たんぱく質を多めに。人工餌を中心にしつつ、赤虫やミミズなどを補助的に与えるとよいでしょう。毎日1回程度、食べきれる量を目安にします。 - 成体（2歳〜）
バランス重視へ切り替え。人工餌をメインに、野菜を加えて肥満防止を意識しましょう。与える回数は1日おき〜2日に1回程度で十分です。 - シニア（10歳以上）
消化機能が落ちやすいため、消化にやさしい人工餌と野菜を少量ずつ与えるのがおすすめです。
また、冬場は活動量が下がり、食欲も落ちます。無理に食べさせず、体調に合わせて調整することが大切です。
食事がクサガメの寿命に与える影響
寿命が20〜30年とされるクサガメにとって、食事は健康を維持する最重要ポイントです。カルシウム不足は甲羅の変形や軟甲症を招き、栄養バランスの乱れは寿命を縮めてしまいます。
逆に、人工餌を基本に多様な食材をバランスよく与えることで、クサガメは本来の寿命をしっかりと全うできるのです。
食べ物を通じてクサガメとなつく方法
クサガメは犬や猫ほどのスキンシップはできませんが、食べ物を通して飼い主に慣れることがあります。
- 餌の時間を決め、飼い主の手から与える
- 生餌や野菜をピンセットで差し出す
- 近づいたら声をかける習慣をつける
こうすることで「飼い主＝ごはんをくれる存在」と認識し、近寄ってくるようになります。食事は健康だけでなく、クサガメとの信頼関係づくりにもつながるのです。
まとめ｜クサガメに適した食べ物で健康に長生きさせよう
クサガメの食べ物は、健康や寿命に直結する大切な要素です。
この記事で解説したように、
- 主食は栄養バランスのとれた**人工餌（ペレット）**を基本にする
- 野菜や果物を副食として取り入れ、ビタミンやカルシウムを補給する
- 動物性たんぱく質は成長期に必要だが、与えすぎには注意する
- 与えてはいけない食べ物（ネギ類・アボカド・加工食品など）は厳禁
- 餌を食べないときは水温や環境をチェックし、体調不良の可能性も考える
といったポイントを押さえておけば、クサガメは元気に長生きしてくれます。
さらに、食事は単なる栄養補給ではなく、クサガメと飼い主との信頼関係を築く大切なコミュニケーションの機会でもあります。
正しい食べ物を与えて、愛亀との暮らしをより豊かにしていきましょう。
