美しい色彩と愛らしい姿で人気のエボシカメレオン。しかし、「懐かない」「噛む」というイメージも持ちやすく、飼育を躊躇している方も多いのではないでしょうか?
実は、エボシカメレオンは適切な飼育方法で接すれば、懐く可能性のあるカメレオンなのです。
本記事では、エボシカメレオンの性格や飼い方について詳しく解説します。エボシカメレオンが懐くのかどうか、噛むのはなぜなのか、値段や飼育環境など、知りたい情報を網羅しています。
エボシカメレオンの魅力を存分に感じていただき、飼育を検討する際の参考にしていただければ幸いです。
エボシカメレオンってどんなカメレオン?
エボシカメレオンは、その美しい色彩と愛らしい姿から、近年人気が高まっているカメレオンの一種です。原産国はイエメンのサナア周辺で、標高1000~2500mの高地森林に生息しています。
エボシカメレオンの特徴
- 最大60cmにもなる中型のカメレオンです。オスはメスよりも大きく、頭頂部に大きな「兜」のような突起があります。これが名前の由来となっています。
- 体色は緑色をベースに、黄色やオレンジ、青などの斑点が入り、とても鮮やかです。環境や気分によって体色を変化させることができます。
- 舌が非常に長く、獲物を捕らえる際に伸ばして使用します。
- 目は左右別々に動かすことができ、広い視野を確保することができます。
- 樹上生活に適応しており、指先には鋭い爪が付いています。
エボシカメレオンの生態
- エボシカメレオンは単独生活を送る肉食性の動物です。
- 主食は昆虫類ですが、果物や葉なども食べる雑食性です。
- 昼行性で、夜になると樹上で静かに過ごします。
- 繁殖期になると、オスはメスに求愛ダンスを披露します。
- メスは1回に20~30個の卵を産み、約3ヶ月後に孵化します。
エボシカメレオンは、ペットとして飼育されることも多い人気種です。しかし、飼育には十分な知識と覚悟が必要です。
エボシカメレオンを飼育する前に、性格や飼い方についてしっかりと理解しておきましょう。
エボシカメレオンは懐くの?
エボシカメレオンは、犬や猫のように「懐く」という表現は適切ではありません。
カメレオンはもともと臆病な性格であり、人間との密接な関係を築くことを好まない動物です。
しかし、適切な飼育方法で接すれば、ある程度エボシカメレオンとの信頼関係を築くことは可能です。
エボシカメレオンの性格
- 臆病で神経質な性格をしています。
- 大きな音や動きを嫌い、驚くと体色を変化させたり、威嚇したりすることがあります。
- 基本的に1匹で静かに過ごしたい動物です。
- 人に対して警戒心が強く、触られることを嫌がる個体が多いです。
エボシカメレオンを懐かせる方法
エボシカメレオンを懐かせるには、時間と根気が必要です。焦らず、ゆっくりと距離を縮めていくことが大切です。
具体的な方法としては、以下のようなものが挙げられます。
- 毎日決まった時間に餌を与え、世話をすることで、飼育者に慣れさせる。
- 静かに話しかけたり、ゆっくりと手を動かしたりすることで、警戒心を解く。
- 無理に触ろうとせず、触られることに慣れてきたら軽く撫でる。
- ハンドリングは短時間に留め、嫌がっている様子であればすぐに止める。
エボシカメレオンは、個体差が大きいため、すべての個体が懐くわけではありません。
大切なのは、エボシカメレオンのペースに合わせ、無理強いしないことです。
エボシカメレオンの飼い方
エボシカメレオンを飼育するには、十分な飼育スペースと適切な飼育環境を用意する必要があります。
エボシカメレオンの値段
エボシカメレオンの値段は、産地や個体によって異なりますが、一般的には8,000円~40,000円程度です。
- 幼体は8,000円~20,000円程度
- 成体は20,000円~40,000円程度
高価な個体は、色鮮やかな個体や珍しい個体などです。
エボシカメレオンを購入する際には、信頼できるショップを選ぶことが大切です。
エボシカメレオンの飼育環境
エボシカメレオンの飼育環境は、以下の条件を満たす必要があります。
- 温度:昼間は25~30℃、夜は20℃前後
- 湿度:50~70%
- 換気:十分な換気を行う
- ケージ:高さ60cm以上、奥行き60cm以上、幅90cm以上のケージを用意する
- 照明:紫外線灯とバスキングライトを設置する
- 床材:ヤシガラやウッドチップなどを敷く
- 止まり木:太さや高さの異なる止まり木を複数設置する
- 観葉植物:ポトスやフィカスなどの観葉植物を設置する
エボシカメレオンは、脱走しやすい動物です。
ケージは必ず蓋をして、脱走対策をしっかりと行う必要があります。
エボシカメレオンの餌
エボシカメレオンの餌は、昆虫を中心に与えます。
- コオロギ
- フタホシコオロギ
- デュビア
- ミルワーム
- ゾウリムシ
昆虫以外にも、果物や野菜を与えることもできます。
餌には、爬虫類用のカルシウム剤を振りかけて与える必要があります。
エボシカメレオンの注意点
エボシカメレオンを飼育する際には、以下の点に注意する必要があります。
- エボシカメレオンは、ストレスに弱いため、飼育環境や餌に急激な変化を与えない。
- エボシカメレオンは、脱水症状になりやすい動物です。毎日、霧吹きなどでケージ内に霧吹きをする。
- エボシカメレオンは、病気になりやすい動物です。定期的に、動物病院で健康診断を受ける。
エボシカメレオンは、飼育難易度が高い動物です。
飼育を始める前に、十分な知識と覚悟を持って臨んでください。
エボシカメレオンに関するQ&A
エボシカメレオンについて、よく寄せられる質問にお答えします。
エボシカメレオンは噛むの?
エボシカメレオンは、臆病な性格のため、驚いたり、威嚇したりした際に噛むことがあります。
噛まれると、痛みだけでなく、傷口から細菌感染を起こす可能性もあります。
エボシカメレオンを触る際には、十分に注意する必要があります。
エボシカメレオンの尻尾はなぜ巻くの?
エボシカメレオンは、尻尾を樹上に巻きつけて体を支えることがあります。
また、威嚇や求愛の際にも、尻尾を巻くことがあります。
エボシカメレオンが肺炎にかかった場合は?
エボシカメレオンは、肺炎になりやすい動物です。
症状としては、鼻水や咳、呼吸困難などが見られます。
エボシカメレオンがこのような症状を見せている場合は、すぐに動物病院に連れて行きましょう。
エボシカメレオンはなぜ外に出たがるの?
エボシカメレオンは、本来は樹上生活を送る動物です。
そのため、ケージの中では運動不足になりやすく、ストレスを溜めてしまうことがあります。
エボシカメレオンが外に出たがるのは、運動不足やストレスを解消するためと考えられます。
エボシカメレオンを外に出す際には、必ずリードをつけ、目を離さないように注意しましょう。
まとめ
エボシカメレオンは、美しい色彩と愛らしい姿を持つ人気のカメレオンです。
しかし、飼育難易度が高く、臆病な性格のため、初心者にはおすすめできません。
エボシカメレオンを飼育する際には、十分な知識と覚悟を持って臨むことが大切です。
本記事が、エボシカメレオンを飼育する方の参考になれば幸いです。