オニプレートトカゲは、ゴツゴツとした体表が特徴的なトカゲで、丈夫で飼いやすいことから人気のある爬虫類です。しかし、快適な環境を整えるには、適切なケージの大きさやレイアウト、温度・湿度の管理が欠かせません。
また、餌の種類や量を正しく把握しないと、「餌を食べない…」といった問題が発生することも。本記事では、オニプレートトカゲの基本情報から、適切なケージの大きさ、レイアウトのポイント、食事管理まで詳しく解説します。これから飼育を始める方や、より快適な環境を整えたい方は、ぜひ参考にしてください!
オニプレートトカゲの基本情報
オニプレートトカゲとは?特徴と種類を解説
オニプレートトカゲ(学名:Gerrhosaurus major)は、アフリカ大陸に生息する中型のトカゲで、プレート状の硬いウロコが特徴です。地表性のトカゲで、比較的おとなしい性格をしており、飼育しやすい爬虫類として人気があります。
オニプレートトカゲにはいくつかの種類が存在し、その中でも 「Gerrhosaurus major bottegoi」(ボッテゴイオニプレートトカゲ)が流通することが多いです。また、モルフ(色や模様の変異個体)についての情報は少ないですが、個体によって体色に若干の違いが見られることがあります。
オニプレートトカゲの販売価格と入手方法
オニプレートトカゲは、爬虫類ショップやオンラインの爬虫類販売サイトで入手できます。価格は 8,000円~20,000円程度 で、個体の大きさや状態によって変動します。輸入個体が多いため、健康な個体を選ぶことが重要です。
購入時には、目がクリアであるか、体に傷や異常がないか、痩せすぎていないか をチェックしましょう。また、すでに飼育されている個体を譲ってもらう場合は、これまでの食事内容や飼育環境を確認しておくと安心です。
オニプレートトカゲの性格と噛む可能性は?
オニプレートトカゲは比較的おとなしく、人に対して攻撃的な性格ではありません。しかし、警戒心が強いため、慣れていない個体は 急に触られると驚いて噛む ことがあります。特に、輸入されたばかりの個体や、環境に慣れていない個体はストレスを感じやすいので注意が必要です。
噛まれた場合でも、強い毒は持っていないため、大きな怪我にはなりません。ただし、トカゲの歯は鋭いため、小さな傷ができることがあります。飼育初期は無理に触らず、ゆっくりと慣れさせる ことが大切です。ケージ内での世話をする際は、驚かせないよう慎重に行いましょう。
オニプレートトカゲのケージの大きさとレイアウト
オニプレートトカゲに適したケージの大きさとは?
オニプレートトカゲは 成体で40~50cm ほどに成長するため、十分なスペースを確保できるケージが必要です。推奨されるケージの大きさは以下の通りです。
- 幼体(~30cm):横60cm×奥行き30cm×高さ30cm
- 成体(40cm以上):横90cm×奥行き45cm×高さ45cm以上
地表性のトカゲなので 床面積を広く取る ことが重要です。高さよりも横幅と奥行きがあるケージを選びましょう。また、オニプレートトカゲは力が強いため、しっかりとした 頑丈なケージ を使用するのが望ましいです。
2-2. ケージのレイアウトのポイントとおすすめの設置例
オニプレートトカゲのケージレイアウトでは、自然環境に近づけることが重要です。基本的なレイアウトのポイントを紹介します。
① 床材
・ヤシガラ土、砂系の床材(爬虫類用のデザートソイルなど)
・湿度管理のために一部に湿った土を配置するのもおすすめ
② シェルター(隠れ家)
・プレートトカゲは岩の隙間や地面に潜る習性があるため、広めのシェルターを複数 用意
・流木やコルクバークを活用すると自然な雰囲気になる
③ 水入れ
・飲水用の浅めの水皿を設置
・水浴びをする個体もいるため、やや広めの容器を置くのも◎
④ 照明・ヒーター
・バスキングスポット(ホットスポット)を設置し、35~40℃ をキープ
・紫外線ライト(UVB)は 5.0~10.0 のUVBランプを推奨
おすすめの配置例:
ケージの 一方にバスキングスポットを作り、反対側にシェルターや水入れを配置 すると、温度勾配ができ、快適な環境を整えられます。
オニプレートトカゲに必要な温度・湿度管理
オニプレートトカゲは適切な温度・湿度の管理が必要です。
- ホットスポット(バスキングエリア):35~40℃
- ケージ全体の温度:26~30℃
- 夜間の温度:22~25℃(20℃以下にならないように)
- 湿度:40~60%(一部湿らせたエリアを作る)
湿度が低すぎると脱皮不全を起こすことがあるため、定期的な霧吹き を行いましょう。特に脱皮前は湿度をやや高めにするとスムーズに脱皮できます。
オニプレートトカゲの餌と食べない時の対策
オニプレートトカゲの主な餌と餌量の目安
オニプレートトカゲは 雑食性 で、昆虫や野菜、果物などをバランスよく食べます。飼育下では以下のような餌を与えると良いでしょう。
主な餌の種類
- 昆虫類(主食):コオロギ、デュビア、ミルワーム、シルクワーム
- 野菜・葉物類:小松菜、チンゲン菜、サツマイモ、ニンジン
- 果物(おやつ程度):バナナ、リンゴ、ブルーベリー
- 人工フード:爬虫類用の雑食性トカゲフード
餌の頻度と量
- 幼体(~30cm):毎日、昆虫をメインに野菜を少量
- 成体(40cm以上):週3~4回、昆虫と野菜をバランスよく
昆虫は カルシウムパウダーをまぶして与える ことで、骨の健康を維持できます。また、餌を与えすぎると肥満の原因になるため、適量を心がけましょう。
オニプレートトカゲは野菜も食べる?適した食材を紹介
オニプレートトカゲは昆虫食がメインですが、野菜も積極的に与えると 栄養バランスが整い、健康維持につながります。
おすすめの野菜・果物
✅ 野菜(主にカルシウム豊富なもの)
- 小松菜(カルシウム豊富で消化しやすい)
- チンゲン菜(ビタミンA・Cが豊富)
- サツマイモ(炭水化物源として)
- ニンジン(βカロテンが豊富)
✅ 果物(糖分が多いため少量)
- バナナ(カリウムが豊富)
- リンゴ(消化しやすく嗜好性が高い)
- ブルーベリー(抗酸化作用が期待できる)
野菜は 細かく刻んで与える と食べやすくなります。特に昆虫に慣れている個体は野菜を食べにくい場合があるため、昆虫に野菜を巻く、混ぜるなどの工夫 をするとよいでしょう。
オニプレートトカゲが餌を食べない時の原因と対処法
オニプレートトカゲが餌を食べない場合、いくつかの原因が考えられます。
① 環境の変化によるストレス
- 新しく迎えたばかりの個体は環境に慣れるまで食欲が落ちることがある
- 対策:ケージの環境を安定させ、無理に餌を与えず様子を見る
② 温度・湿度の管理不足
- ケージの温度が低すぎると代謝が落ち、食欲がなくなる
- 対策:バスキングスポットの温度を35~40℃に調整し、適切な温度管理を行う
③ 餌の好みによる拒食
- 個体によって好き嫌いがあり、昆虫しか食べないケースも
- 対策:いろいろな餌を試し、昆虫と野菜を混ぜて与える
④ 病気や脱皮の影響
- 口内炎や消化不良、寄生虫感染などが原因の場合もある
- 対策:体重減少が続く場合は、爬虫類専門の動物病院で診察を受ける
餌を食べないときは 焦らずに原因を特定し、環境の見直しをすることが大切 です。長期間食べない場合は、無理に食べさせず、適切な対応を取るようにしましょう。
まとめ:オニプレートトカゲの快適な飼育環境を作ろう
オニプレートトカゲは丈夫で飼育しやすいトカゲですが、適切な環境を整えることで、より健康的に育てることができます。本記事で解説したポイントをおさらいしましょう。
✅ ケージの大きさは成体なら90×45×45cm以上が理想
✅ 床材・シェルター・水入れを適切に配置し、自然に近いレイアウトを作る
✅ 温度はバスキングスポットで35~40℃、湿度は40~60%を維持
✅ 昆虫をメインに野菜もバランスよく与えると健康維持につながる
✅ 餌を食べない場合は環境の見直しや好みの餌を試すことが重要
これらのポイントを押さえておけば、オニプレートトカゲが快適に暮らせる環境を整えることができます。個体によって性格や食の好みが異なるため、飼育しながら少しずつ慣れていくことが大切です。
オニプレートトカゲとの暮らしを楽しみながら、ぜひベストな飼育環境を整えてみてください!