クレステッドゲッコーは樹上性のヤモリとして知られていますが、時には床材の中に潜ることがあります。「うちのクレスが出てこない…」「シェルターの奥でじっとしているけど大丈夫？」と心配になる飼い主も多いでしょう。
実は、クレステッドゲッコーが潜るのにはいくつかの理由があり、環境や健康状態と深く関係しています。本記事では、クレステッドゲッコーが潜る理由や適切な環境の整え方、出てこないときの対処法について詳しく解説します。クレスが快適に過ごせる環境を作るためのポイントを押さえておきましょう！
クレステッドゲッコーが潜る理由
クレステッドゲッコーはなぜ潜るのか？本能的な行動を解説
クレステッドゲッコーは本来、樹上で生活するヤモリですが、時には床材の中やシェルターの奥に潜ることがあります。この行動にはいくつかの理由があります。
- 安心できる環境を求める
野生のクレステッドゲッコーは、捕食者から身を守るために木の隙間や葉の陰に隠れる習性があります。飼育下でも同じように、暗くて狭い場所に潜ることで安心感を得ようとします。 - 温度や湿度を調整するため
クレステッドゲッコーは適切な温度・湿度を維持することで快適に過ごせます。飼育環境の湿度が低すぎたり、逆に暑すぎたりすると、より快適な場所を探して潜ることがあります。特に、湿度の高い床材の下や産卵床の中などは、体の乾燥を防ぐのに適しています。 - 産卵の準備をしている
メスのクレステッドゲッコーが床材の中に潜る場合、産卵のために適した場所を探している可能性があります。産卵前後の行動として、頻繁に潜るようになったら産卵床を準備しておくとよいでしょう。
ストレスや恐怖が原因？怖がると潜る可能性がある理由
クレステッドゲッコーが突然潜るようになった場合、環境の変化やストレスが原因となっていることも考えられます。
- 飼育環境の変化
ケージのレイアウト変更や、新しい個体の導入など、環境が変わるとクレステッドゲッコーは警戒し、落ち着くまで隠れることがあります。新しい環境に慣れるまで、できるだけ静かに見守りましょう。 - 人や他のペットに驚いた
クレステッドゲッコーは夜行性で警戒心が強いため、日中に頻繁に触れたり、急な音や動きに驚いたりすると、ストレスを感じて隠れてしまいます。特に、新しい環境に慣れていない個体は、怖がって長時間潜ったままになることもあります。 - 体調不良の可能性
クレステッドゲッコーがいつもより動かず、床材の中でじっとしている場合、体調不良のサインである可能性もあります。特に食欲がない、痩せてきた、元気がないといった症状が見られる場合は、温度や湿度の管理を見直し、必要に応じて爬虫類専門の獣医に相談しましょう。
まとめ
クレステッドゲッコーが潜るのは、安心感を求めたり、環境に適応したりするための自然な行動ですが、過度に隠れ続ける場合はストレスや体調不良のサインかもしれません。飼育環境を見直しながら、クレスの様子をしっかり観察しましょう。
クレステッドゲッコーが潜る場所と環境の整え方
シェルターの重要性！おすすめの隠れ家アイテム
クレステッドゲッコーが潜るのは、本能的に安全な場所を求めているからです。そのため、適切なシェルターを用意することで、安心して過ごせる環境を作ることができます。
シェルターの役割
- ストレス軽減：隠れる場所があることで安心感を得られる
- 湿度管理：シェルター内の湿度を保つことで、脱皮不全を防ぐ
- 睡眠の質向上：夜行性のクレステッドゲッコーは、日中静かに休める場所が必要
おすすめのシェルタータイプ
| シェルターの種類 | 特徴 |
|---|---|
| ココナッツシェル | 通気性があり、狭くて落ち着く |
| 流木や樹皮 | 自然な雰囲気を演出し、レイアウトの一部になる |
| プラスチック製の隠れ家 | 軽量で掃除がしやすい |
| ウェットシェルター | 内部を湿らせることで脱皮をサポート |
クレステッドゲッコーが安心できるように、ケージ内の高い位置と低い位置の両方にシェルターを設置すると、好みに応じて使い分けてくれます。
床材の選び方｜キッチンペーパーや産卵床は適している？
クレステッドゲッコーが床材の中に潜る場合、床材の種類によっては安全性に影響を与えることがあります。
床材の種類と特徴
| 床材の種類 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| キッチンペーパー | 清潔・メンテナンスが簡単 | 潜る習性のある個体には適さない |
| ヤシガラ土 | 湿度管理がしやすい | 誤飲のリスクがある |
| ミズゴケ | 高い保湿性がある | 乾燥すると効果が薄れる |
| 爬虫類用の人工芝 | 掃除しやすい・誤飲のリスクが低い | 潜ることはできない |
床材選びのポイント
- 潜るのが好きな個体にはヤシガラ土やミズゴケがおすすめ
- 誤飲を防ぐために粒の大きな床材を使用する
- 管理のしやすさを重視するならキッチンペーパーが最適
特に、メスが産卵のために潜る場合は、「産卵床」を用意するとよいでしょう。ヤシガラ土や湿らせたミズゴケを敷いた専用ボックスを用意すると、産卵しやすくなります。
寝る場所として潜ることも？クレステッドゲッコーの休息環境
クレステッドゲッコーは夜行性なので、日中は隠れた場所で眠ることが多いです。そのため、「潜る＝異常」とは限らず、単に落ち着ける場所で寝ている可能性もあります。
クレステッドゲッコーがよく寝る場所の特徴
- シェルターの中：暗くて狭い場所を好む
- 床材の下：湿度が高く、快適な環境になっている
- ケージの壁や天井：吸盤で張り付いたまま寝ることもある
ただし、日中に動かず床材の中でじっとしている場合、環境が合っていない可能性もあります。湿度や温度をチェックし、適切な寝床が確保されているか見直してみましょう。
クレステッドゲッコーが出てこないときの対処法
出てこないのは異常？死んだのかと不安になったときのチェックポイント
クレステッドゲッコーが長時間潜ったまま出てこないと、「もしかして死んでしまったのでは？」と心配になることもあります。しかし、まずは落ち着いて、以下のポイントを確認しましょう。
① 呼吸しているか確認
クレステッドゲッコーはじっとしているとき、わずかにお腹が上下します。暗い場所や床材の奥にいる場合は、そっとライトを当てて呼吸の動きをチェックしましょう。
② 体勢が不自然でないか
健康なクレステッドゲッコーは、寝ているときでも自然な体勢を保っています。しかし、以下のような状態が見られる場合は注意が必要です。
- 口を開けたまま動かない
- ひっくり返ったまま反応がない
- 目がくぼみ、全体的にぐったりしている
このような場合は、すぐにケージの温度・湿度を確認し、異常があれば調整しましょう。改善が見られない場合は、爬虫類を診察できる動物病院に相談してください。
③ 体温が低すぎないか
クレステッドゲッコーは低温状態が続くと代謝が落ち、動かなくなることがあります。ケージの温度が適正範囲（22〜26℃）に保たれているか確認し、寒すぎる場合は保温を強化しましょう。
無理に出さない！潜っているクレステッドゲッコーとの付き合い方
クレステッドゲッコーが潜っているのは、本能的な行動であることが多いため、無理に引っ張り出すのは避けましょう。
① 出てくるまで待つ
クレステッドゲッコーは夜行性のため、日中は隠れていることが普通です。夜になってもまったく姿を見せない場合は、以下の方法で様子をうかがいましょう。
- エサを置いておく：夜中に食べた形跡があれば、元気に活動している可能性が高い
- ケージ内を静かに観察する：深夜や早朝にひっそりと出てきていることもある
② ストレスを減らす工夫をする
- シェルターの配置を見直す：落ち着ける隠れ家を適切に設置する
- ケージの設置場所を変更する：人の出入りが少なく、静かな場所に移動する
- ハンドリングを控える：過度な接触を避け、安心できる環境を提供する
③ エサを食べない場合は要注意
潜ったまま出てこず、エサを数日間まったく食べない場合は、体調不良の可能性があります。温度・湿度の確認に加え、以下のような異常がないかもチェックしましょう。
- 体が痩せてきた
- 目や口の周りに異常がある
- フンの量や状態に変化がある
異常が見られる場合は、早めに獣医師に相談することをおすすめします。
まとめ
クレステッドゲッコーが潜って出てこないのは、単なる習性の場合もありますが、環境の問題や体調不良が原因のこともあります。無理に引っ張り出さず、落ち着いて状態を確認し、適切な対処を行いましょう。
まとめ｜クレステッドゲッコーが快適に過ごせる環境を整えよう
クレステッドゲッコーが潜るのは、安心できる環境を求めたり、温度や湿度を調整したりするための自然な行動です。しかし、長時間出てこない場合や、食欲不振などの異常が見られる場合は、飼育環境や体調に問題がある可能性があります。
クレステッドゲッコーが潜る理由
✅ 本能的に安全な場所を求めている
✅ 温度や湿度の調整をしている
✅ 産卵の準備をしている
✅ ストレスや恐怖を感じている
クレステッドゲッコーが潜るときの対策
✅ シェルターを設置して安心できる環境を作る
✅ 床材の選び方を工夫し、誤飲を防ぐ
✅ 飼育環境（温度・湿度・レイアウト）を見直す
✅ 無理に引っ張り出さず、出てくるのを待つ
クレステッドゲッコーが快適に過ごせる環境を整えることで、潜る行動も適切な範囲に収まり、健康的な生活を送ることができます。潜る頻度が極端に多かったり、体調の変化が見られたりする場合は、しっかりと観察し、必要に応じて専門家に相談しましょう。
