ミドリガメ飼育方法完全ガイド!初心者向けの室内飼いから成長後の対策まで解説

ミドリガメ飼育方法完全ガイド!初心者向けの室内飼いから成長後の対策まで解説 かめ
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ミドリガメの飼育方法について知りたいけれど、「何が必要?」「どんな環境が最適?」「餌は何を与えればいい?」と悩んでいませんか?

実は、ミドリガメは初心者でも比較的飼いやすい爬虫類ですが、適切な環境を整えないと成長に影響を与えたり、病気の原因になったりすることもあります。また、近年ではミドリガメの飼育が禁止される動きもあり、今後の法規制についても知っておくことが大切です。

この記事では、ミドリガメの基本的な飼い方から、室内での飼育方法、大きくなった後の対策、さらには餌や健康管理のポイントまで詳しく解説します。初心者の方でも安心して飼育を始められるよう、必要な知識を分かりやすくまとめました。

ミドリガメと長く健康に暮らすために、ぜひ最後までご覧ください!

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ミドリガメの基本情報と飼育の前に知っておくこと

ミドリガメとは?特徴や寿命について

ミドリガメ(正式名称:ミシシッピアカミミガメ)は、アメリカ原産の淡水カメで、日本ではペットとして広く飼育されています。名前の由来は、目の後ろにある赤い模様が特徴的であることからきています。

ミドリガメの基本情報

  • 分類:ヌマガメ科アカミミガメ属
  • 原産地:アメリカ合衆国(ミシシッピ川流域)
  • 体長:孵化直後は3~4cm、成長すると30cm以上になることも
  • 寿命:平均20~30年(適切な飼育環境で長生きすることも)
  • 性格:個体差はあるが、比較的活発で人に慣れやすい

ミドリガメは成長すると意外と大きくなるため、幼体のうちから広い飼育環境を考えることが大切です。

ミドリガメの飼育はなぜ禁止に?いつから適用されるのか

2023年6月、日本の外来生物法の改正により、ミドリガメ(アカミミガメ)は「条件付特定外来生物」に指定され、2024年6月から飼育・販売が規制されることになりました。

なぜミドリガメの飼育が禁止されるのか?

  • 生態系への影響:野生化したミドリガメが在来種の生息環境を脅かしている
  • 繁殖力が高い:野生化すると急速に増え、他の生物との競争が激しくなる
  • 適切に飼育されないケースが多い:飼い主が飼いきれずに放流する事例が後を絶たない

現在飼っているミドリガメはどうなる?
すでに飼育している場合は、届出を行えば飼い続けることが可能です。ただし、新たに販売や譲渡は禁止となるため、最後まで責任を持って飼うことが求められます。

ミドリガメを飼う前に知っておくべき注意点

ミドリガメの飼育を始める前に、以下のポイントをしっかり理解しておきましょう。

  1. 長寿であることを理解する
    ミドリガメは20年以上生きることがあるため、一時的な興味で飼い始めると途中で飼育が困難になることも。長期間の飼育を前提に計画しましょう。
  2. 大きくなるため広いスペースが必要
    幼体のうちは手のひらサイズですが、成長すると30cm以上に。60cm以上の水槽や大きめの飼育スペースが必要です。
  3. こまめな掃除が必要
    ミドリガメは水中で排泄をするため、水がすぐに汚れます。ろ過装置を設置するだけでなく、定期的な水換えが必要です。
  4. 冬眠の管理が必要
    屋外飼育の場合、寒くなると冬眠をします。しかし、管理が不十分だと冬眠中に命を落とすリスクがあるため、室内での適温管理が推奨されます。
  5. 法規制を把握する
    これからミドリガメの飼育はより厳しく管理されます。万が一飼育できなくなった場合も絶対に野外に放流せず、適切な引き取り先を探すことが重要です。
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ミドリガメの飼育環境の作り方

ミドリガメを健康に育てるためには、適切な飼育環境を整えることが重要です。水槽や設備をしっかり準備し、快適な環境を維持することで、病気のリスクを減らし長生きさせることができます。

室内でのミドリガメの飼い方|最適な水槽・設備とは?

ミドリガメを室内で飼育する場合、以下の設備を整える必要があります。

① 水槽のサイズ
ミドリガメは成長すると30cm以上になるため、**最低でも60cm水槽(成長に合わせて90cm以上推奨)**が必要です。狭すぎるとストレスが溜まり、健康を害する原因になります。

② 水深の調整

  • 幼体(5cm未満):5~10cm程度の水深(おぼれ防止のため浅めに)
  • 成体(10cm以上):体の2~3倍の深さ(自由に泳げる環境を作る)

③ 陸地(バスキングスペース)
ミドリガメは日光浴(バスキング)が必要なため、水槽内に浮島や陸地を作ることが重要です。市販のカメ用バスキングスポットを利用するか、大きめの石を配置しましょう。

④ 紫外線ライトとバスキングライト

  • 紫外線ライト(UVBライト):カルシウムの吸収を助け、甲羅を健康に保つ
  • バスキングライト:日光浴の代わりに体を温め、消化を助ける

⑤ 水温管理
ミドリガメは変温動物のため、水温が低すぎると活動が鈍くなります。

  • 最適な水温:25~28℃
  • ヒーターの使用:冬場は水温が下がるため、水中ヒーターを設置

⑥ ろ過装置(フィルター)
ミドリガメは排泄物が多く、水が汚れやすいため、**強力なろ過装置(外部フィルター推奨)**を使用しましょう。

ミドリガメの飼育に必要なものリスト

ミドリガメを飼育する際に準備するべき必須アイテムをリストにまとめました。

必須アイテム

  • 水槽(60cm以上、成長後は90cm以上推奨)
  • バスキングスペース(浮島や陸地)
  • 紫外線ライト(UVBライト)
  • バスキングライト(加熱用)
  • 水中ヒーター(冬場のみ)
  • ろ過装置(外部フィルター推奨)
  • 水温計(適温を保つため)
  • 餌(市販のカメ用フード、野菜)

あると便利なアイテム

  • タイマー(ライトの自動管理用)
  • 浄水剤(水道水の塩素を除去)
  • シェルター(隠れる場所を作る)

大きくなったミドリガメの飼育方法|広い環境を用意するには?

ミドリガメは成長すると大きくなり、幼体の頃の水槽では手狭になります。成長に合わせた飼育環境の変更が必要です。

① 大きい水槽に移行する
成長したミドリガメには90~120cmの大型水槽が理想的です。複数匹飼う場合はさらに広い環境が必要になります。

② 屋外飼育を検討する
屋外に庭やベランダがある場合、大きめの**トロ舟(水槽代わりになる大型容器)**や池を使った屋外飼育も選択肢のひとつです。ただし、以下の点に注意が必要です。

  • 直射日光を避けるためにシェードを設置する
  • **天敵(カラス・猫)**に狙われないよう対策をする
  • 冬眠させる場合は水深を深くする(最低でも50cm以上)

③ 放流は絶対NG!適正な飼育を続けることが大切
「大きくなって飼えなくなったから川や池に放す」という行為は、法律違反であり、生態系に悪影響を及ぼすため絶対にやめましょう。どうしても飼育が困難になった場合は、自治体や専門の引き取り施設に相談することが重要です。

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ミドリガメの餌と食事管理

ミドリガメの健康を維持するためには、バランスの取れた食事が欠かせません。どんな餌を与えるべきか、どれくらいの頻度で与えるのが理想的なのかを詳しく解説します。

ミドリガメのおすすめの餌とは?市販の餌と手作りの餌を比較

ミドリガメの食事は基本的に市販のカメ用フードがメインですが、栄養バランスを考えて野菜や生餌を適度に与えるのが理想的です。

市販の餌(ペレットフード)
ミドリガメ専用のペレットは、栄養バランスが整っているため主食として最適です。

  • おすすめの市販フード
    • レプトミン(高タンパクで成長期に最適)
    • ひかりカメプロ(甲羅の健康維持に必要なカルシウム配合)
    • カメのごはん(消化吸収を考えた設計)

手作りの餌(補助食)
市販のフードだけでなく、野菜や生餌を与えることで栄養の偏りを防ぐことができます。

  • 野菜類(カルシウムやビタミンを補給)
    • 小松菜、チンゲンサイ、ニンジン(細かく刻む)
    • レタスやキャベツは少量ならOK(シュウ酸が多いため頻度を減らす)
  • 動物性タンパク質(成長期におすすめ)
    • 乾燥エビ、ミミズ、小魚(与えすぎ注意)
  • 果物(嗜好性が高いが糖分が多いため少量)
    • バナナ、イチゴ、リンゴ(与えるなら週1回程度)

与えてはいけないもの

  • 肉や魚の加工食品(塩分・添加物が多い)
  • パンや米(消化不良の原因)
  • ジャガイモ、ほうれん草(シュウ酸が多くカルシウム吸収を阻害)

ミドリガメは野菜を食べる?適した野菜と与え方

ミドリガメは成長とともに植物食傾向が強くなるため、成体には野菜を多めに取り入れるのが理想的です。

おすすめの野菜と与え方

  • 小松菜・チンゲンサイ:カルシウムが豊富で消化にも良い(主食向き)
  • ニンジン・カボチャ:βカロテンが豊富で皮膚や甲羅の健康維持に◎(細かく刻んで与える)
  • サツマイモ:甘みがあり好まれるが、でんぷん質が多いため少量にする

野菜を与える際のポイント

  • 水にさらしすぎない(栄養が流出するため)
  • 大きすぎるものは細かく刻む(食べやすくする)
  • 新鮮なものを使う(腐ったものは与えない)

健康管理のための餌の与え方と注意点

ミドリガメの食事は、成長段階に合わせて頻度や量を調整することが重要です。

餌の頻度

  • 幼体(生後1~2年):毎日1~2回
  • 成体(2年以上):2~3日に1回(食べ過ぎ防止のため)

餌の量
1回の食事量は、頭の大きさと同じくらいの量が目安です。食べ残しが多い場合は量を調整しましょう。

食事時間のポイント

  • 朝または昼に与えるのがベスト(夜は消化不良になりやすい)
  • 食べる様子を観察し、食欲の有無をチェックする

食欲不振の原因と対策
「ミドリガメが餌を食べない…」という場合、以下の原因が考えられます。

  • 水温が低すぎる(最適温度:25~28℃) → ヒーターで調整
  • 環境の変化にストレスを感じている → 静かな場所で慣れさせる
  • 餌に飽きた → 別の種類の餌を試す(野菜や生餌を加える)
  • 病気の可能性 → 甲羅の異常や目の腫れがないか確認
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ミドリガメの健康管理と日常のお世話

ミドリガメを長生きさせるためには、日々の健康管理が欠かせません。ここでは、病気の予防方法や掃除のコツ、触れ合い方などについて解説します。

ミドリガメがかかりやすい病気と予防方法

ミドリガメは適切な環境で飼育すれば丈夫な生き物ですが、飼育環境の悪化や栄養不足によって病気にかかることがあります。

よくある病気とその症状

病気症状原因対策・治療
甲羅の腐敗(シェルロット)甲羅が白く変色・ぼろぼろになる水質の悪化、傷口からの感染水換えを徹底し、消毒を行う
くちばしの過成長口が異常に長くなる固いものを食べないカルシウムを含む食材を与える
目の腫れ(ビタミンA欠乏症)目が開かない、充血する偏った食事(市販フードだけ)野菜やサプリでビタミンAを補給
皮膚病(真菌感染)皮膚が白くふやける湿度が高すぎる、不衛生水質管理を徹底し、日光浴を増やす
呼吸器感染症口を開けて呼吸、鼻水が出る低温、湿度の上昇ヒーターで適温を維持し、隔離治療

病気の予防策

  • 水換えを定期的に行い、水質を清潔に保つ
  • バスキングスペースを設け、甲羅を乾燥させる時間を作る
  • バランスの取れた食事を与え、栄養不足を防ぐ
  • 冬場は水温が下がりすぎないよう、ヒーターを使用する

水槽の掃除方法と水換えの頻度

ミドリガメの健康維持には、水の清潔さが重要です。水が汚れると病気の原因になるため、適切な頻度で掃除を行いましょう。

掃除の頻度の目安

  • 毎日:餌の食べ残しを取り除く
  • 週1回:水の1/3を交換する
  • 月1回:水槽全体の掃除(フィルターの洗浄も)

水換えの手順

  1. 水槽の1/3の水を抜く(全換えはストレスになるためNG)
  2. 新しい水を用意する(カルキ抜きをした水道水を使用)
  3. ゆっくりと水を注ぐ(急激な温度変化を避けるため)

フィルターの掃除方法

  • フィルターは月に1回程度、水槽の水で軽く洗う
  • 完全に洗いすぎるとバクテリアが減るため、水槽の水で軽くすすぐ程度にする

ミドリガメとの上手な触れ合い方

ミドリガメは犬や猫のように懐くわけではありませんが、飼い主を覚えることがあり、餌の時間になると寄ってくることもあります。

触れ合う際のポイント

  • 甲羅の上から優しく持ち上げる(お腹を下にして安定させる)
  • 急に触らない(驚くと噛むことがある)
  • 触った後は必ず手を洗う(カメはサルモネラ菌を持っている可能性がある)

やってはいけないこと
甲羅を逆さまにする(ストレスがかかる)
尾や足を引っ張る(脱臼や骨折の原因に)
無理に手で餌を与えない(噛まれる可能性がある)

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ミドリガメの繁殖と冬眠について

ミドリガメは適切な環境下で繁殖することが可能ですが、繁殖には多くの知識が必要です。また、冬眠は自然界のカメにとっては重要な生態ですが、飼育下ではリスクを伴うため慎重な管理が求められます。

ミドリガメの繁殖方法と注意点

ミドリガメは成熟すると繁殖が可能になりますが、飼育下での繁殖には適切な環境と準備が必要です。

ミドリガメの繁殖条件

  • 成熟の目安:オスは2〜5年、メスは5〜7年で性成熟する
  • オスとメスを同居させる:複数匹飼育している場合はペアを確認する
  • 産卵場所の準備:メスが産卵できるように陸地(砂場)を作る

ミドリガメの交尾と産卵

  • オスは前足を使ってメスに求愛行動をする
  • 交尾後、メスは1〜2ヶ月後に卵を産む
  • 産卵場所がないと、水中に産んでしまい卵がダメになる可能性がある

卵の管理方法

  • 産卵後は卵を掘り出し、湿った土やバーミキュライトに埋める
  • 温度管理が重要(28〜30℃で孵化しやすい)
  • 約60〜90日で孵化する

注意点

  • 無計画な繁殖は避ける(増えすぎて飼育が困難になる可能性がある)
  • 繁殖期のオスは攻撃的になることがあるため、メスを傷つけないよう観察する

ミドリガメの冬眠のリスクと対策

ミドリガメは野生では冬眠をすることがありますが、飼育下での冬眠はリスクが高いため慎重に行う必要があります。

冬眠の条件

  • 気温が10℃以下になると冬眠する
  • 冬眠前にしっかり餌を与え、体力をつける
  • 健康な個体のみ冬眠させる(弱っているカメは冬眠中に死亡するリスクが高い)

冬眠の方法

  • 水深50cm以上の屋外池や専用の冬眠容器を用意する
  • 水温が安定し、凍らない環境を確保する
  • 12月頃から餌を減らし、消化器内を空にする(餌が残ると腐敗し死亡する)

冬眠中の注意点

  • 冬眠中も定期的に様子を確認する
  • 完全に凍らないよう注意する(水面が凍る場合はカメが窒息する可能性がある)

冬眠させない方法(加温飼育)
冬眠はリスクが高いため、多くの飼育者はヒーターを使って水温を25℃前後に保ち、冬眠させない方法を選択します。

冬眠させるべきでないカメ

  • 1年未満の幼体(体力がなく、冬眠中に死亡するリスクが高い)
  • 病気やケガをしている個体
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まとめ:ミドリガメの正しい飼育方法を理解し、責任を持って育てよう

ミドリガメは初心者でも飼育しやすい生き物ですが、適切な環境や食事、健康管理を行わないと病気になりやすく、長生きできません。また、近年ではミドリガメの飼育禁止が議論されるなど、終生飼育の責任も求められています。

🔹 飼育のポイントまとめ

快適な飼育環境を整える

  • 広めの水槽を用意し、フィルターやヒーターで水質・水温を管理する
  • バスキングスペースを作り、日光浴や紫外線ライトで健康を維持する

バランスの取れた食事を与える

  • 市販のペレットを基本に、野菜や生餌を適量加える
  • 食事量や頻度は成長段階に応じて調整する

健康管理を怠らない

  • 水換えを定期的に行い、病気の予防に努める
  • 体調の変化(食欲不振、甲羅の異常など)を見逃さない

冬眠は慎重に判断する

  • 健康な個体のみ冬眠させるか、加温飼育で冬眠を回避する

最後まで責任を持って飼育する

  • ミドリガメの寿命は20~30年!
  • 大きくなっても飼い続けられる環境を確保する

近年の「ミドリガメ飼育禁止問題」にも注意が必要です。
「飼えなくなったから」といって野外に放すことは絶対にしてはいけません。

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